第2話

ルドゥ大陸において言語はひとつ

訛りを考えると20はくだらない

そして

古語はひとつ

訛りも意訳もなくただひとつ

古語は大戦にてその意味を塗り替た

故にルアルは死の大地を意味す

されど古語では甦りの土地をさす

デリアラは最後の戦の意だが

古語では聖地


そう昔話の大戦で消えた多くの命

その戦場を懐に抱（いだ）く

ルアルの森から生まれ出でる

不可思議（ふかしぎ）な荒れ狂う生物より人間を守る

唯一の砦に付けられたルアルエリアラの意は

“死の大地との最後の戦場（いくさば）”

ではあり

“甦りが叶う聖地”


流れる血の色は未だ赤く

未だ傷の癒えぬ戦士らは

慰められぬまま森の中をいく

願い思い描いたものでないと知って

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