やさぐれてた少女と無愛想なおっさんのラブコメ
月野 観空
あらすじ
あらすじ(ファミ通文庫大賞用)
※ 本編のネタバレを含む場合があります。未読の方はご注意ください。
主人公、兵頭辰虎、26歳。ごく平凡な社会人である彼は、ある日コンビニで、万引きしようとしている少女を見つけて彼女の犯行を止めに入った。
少女の名前は水嶋みずき。心に傷と虚無感を抱えた、どこかやさぐれた雰囲気をまとう女の子だった。
その日から頻繁に、辰虎はみずきをコンビニで見かけるようになる。みずきはいつも万引きをしようとして、辰虎がそれを止めようとするいたちごっこ。だがそのいたちごっこの中で、真摯に誠実にみずきを諭し、時には叱った辰虎は、彼女の信頼を得るに至っていた。
そのようにして少しずつ距離を縮めていく二人。だがある日、みずきが過去の傷と挫折を今でも引きずっていることを辰虎は知る。
みずきは母親の期待に応えるために、昔からバレエをやっていた。だが、怪我をきっかけに母親の期待と関心を失い、彼女は道を失った。
そんなみずきの姿を見て、辰虎もまた、かつて経験した自分の挫折を重ねていた。怪我と挫折と後悔を抱え、嘆きを抱える彼女を前に、辰虎もまた自分の傷を明かして再び立ち上がれるようにと励ましの言葉を投げかける。
そして、みずきは辰虎の言葉で再び立ち上がれるようになる。同じようにまた、辰虎も、歩きたいと思う自分の道を選び取る。
こうして二人の大人と子どもは、寄り添いあうようにして挫折を乗り越えたのであった。
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