婚約破棄って一度言えばわかるの、何度も言わないで!!

一ノ瀬 彩音

第1話 婚約破棄って何度も言うのはやめて!!

私は以前からお付き合いしている人がいて

その人とは恋人同士でもあって恋人同士以上の

関係になると、将来は婚約しようって約束を

していたのです。


しかし、最近はお互いに相性というか、すれ違いというか、

そういう事が起こっててあんまり良くない状況です。


ある日を境に相手の方からお話したい事があるから、とある公園まで

来て欲しいと呼び出されるのです。


私のお名前は天音美沙アマネミサで年齢23歳。

この若さで某店の経営者をしているのです。


相手のお方のお名前は小林和人コバヤシカズトで年齢28歳。

職業は作家というお仕事をしているそうです。


今、私はとある公園に居るのですが、和人はまだ来てないという感じです。


和人が来るまで私はベンチで休んで待つ事にしているけれど、こうやって

和人がすぐに来ないと不安というか、心配というか、嫌な感じがします。


そうやってベンチで待っていると、和人がやっと来てくれたので私は

ホッとしているのです。


和人が私が座っているベンチの所まで来てくれると、私はベンチから

立ち上がってこう言うのでした。


「来るのが遅いじゃないの、どうしたの?」


「ごめんな、お仕事でミスしてさ、それで遅くなった」


「そうなのね、それはしょうがないね」


「いやっ、呼び出しといて遅れるなんて最低だな」


「ううん、そんな事はないよ」


「そう言ってくれると助かるな」


「和人のお話って何なの?」


「そのな、お話というのは婚約の件なんだが………………」


和人はどうも婚約の件でお話があるみたいでどうしたのかなって思いますが、

一体何があったんでしょうか。


「お話してもいいよ」


「婚約は婚約破棄させて欲しい」


「えっ? えっ? どういう事?」


「言いづらいんだが、別に守りたいという人というか、大好きな人が出来てしまってな」


「そんなひどいよ、どうしてそんな事になってるの」


「すまない、悪いな」


「理由も話してくれないのね」


「理由は話せる事が出来ない」


「そうなのね、わかった」


「本当にすまない」


「どうしても話す気にはならないの?」


「言えないし、婚約破棄したいという気持ちが強い」


「そこまでして婚約破棄したいって私にはわからない」


「美沙には諦めてもらうというか、婚約破棄させて欲しい」


「何度も婚約破棄って言わないで!!」


「ああっ、悪い、もう言わない」


和人は何が何でも私と婚約破棄したいというのがよくわかったので

もうこれ以上、お話しても意味がないという事がわかります。


私は和人の事を諦めて婚約破棄を受け入れるしかありません。


「和人、今までありがとうございました。お元気でね」


「ああっ、美沙こそ、お元気でな」


私は和人の前から早歩きで離れていくと、だんだん和人から離れていくのが

わかるにつれて目に涙を浮かべて泣き出してしまうのです。


「どうしてこうなるのよ、あんまりじゃない」


「私だって和人に尽くしてきたのにひどい」


「他に大好きな人が出来たからって婚約破棄しなくてもいいじゃない」


「私は一体何だって言うのよ」


私は泣きながら口に出して言うと、情けないというか、惨めというか、

どうする事も出来ないので泣くしかありません。


こうして尽くしていたのに婚約破棄されるというのは悲しい。


大好きな人と婚約出来ると思ってて過ごしていても恋愛というのは

何が起こるかもわからないので、婚約破棄されるという覚悟も

必要なのかもしれません。


安心して恋愛出来るというのはないのかもしれませんね。


世の中に絶対というのはないのと同じで恋愛も同じでしょう。


こんな事なら恋愛するんじゃなかったと後悔しています。


婚約破棄されるくらいなら独り身の方が気楽でいいと感じます。


これからは恋愛したくないと思ったのと、異性に対しては

友達関係で良いと思います。

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婚約破棄って一度言えばわかるの、何度も言わないで!! 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

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