工場
立ち止まりたい
休みたい
膝を抱えて
空を見上げて
それなのに
許されない
転んだって
踏ん張ったって
見えない何かに押し出されるように
時間は止められない
一緒に歩いていた
おじいちゃんが止まった
おばあちゃんも止まった
振り返っても
私の足は止まらない
手を伸ばしても
遠ざかる 懐かしい手
どうして 別れを惜しむことも
させてくれないの?
疲れた
私 大人になりたくない
大好きな人と離れたくない
どうして歩かせるの?
どうして止まらせてくれないの?
痛む体 増える白髪
この手にもいずれ しわが増え
枯れ木のようになっていくのだろう
なんの流れ作業なのだろう
生まれるということは
生きていくということは
次の命を生むということは
そして死んでいくということは
なんの意味があるのだろう
苦しみに耐えて 流されて流されて
その中で培ってきたものも
ポイと捨てられ死ぬ時に
なにもかも失ってしまう
こんな人生というラインに
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