第15話【一喝】

卒業パーティ直前に戻されたピーマン。


「・・・・・」


無い頭をこねくり回した結果

ピーマンが思いついた方法はパーティ会場から人を散らす事である。


「ピーマン様・・・本当にやるのですか?」

「あぁ、 もう後には引けない・・・」


卒業パーティ会場にカラシナと共に向かうピーマン。


「・・・ピーマン様、 手がじっとりしています

本当はやらない方が良いと分かっているのでは?」

「緊張しているだけだ・・・」


そう緊張している、 前回、 財力に頼ると言う所は間違っていないと判断したピーマンは

今回、 金を使って有る事を依頼しているのだ。


そうこうしている内にパーティ会場に着いたピーマンとカラシナ。


「ミンチ侯爵令嬢!! 「火事だああああああああああああああああああああああああ!!!!!」


会場の外から絶叫が聞こえる。

そう、 今回は金を払ってパーティ会場に火を点けて貴族の子息達を散らすつもりなのだ。


「火事だって!?」「火事!?」「早く逃げないと!!」「急げ!!」「押すな!!」

「踏まないでー!!」「何している踏んでいるぞ!!」「痛い痛い痛い!!」


パニックになる子息達。

婚約破棄の前に火が起きるのは予想外だったが仕方が無い。


「ミンチ侯爵令嬢「ピーマン殿下!! 早くお逃げ下さい!!」


守衛がピーマンの手を掴む。


「え? いや、 「ピーマン様!! ここは早く逃げましょう!!」


カラシナもピーマンの手を掴み、 走り出そうとして転ぶ。

ピーマンも一緒に転ぶ事になる。


「ふぎゃ!!」「おいおい押すな!! 王子が転んでいるぞ!!」

「うあああああああああああああああ!!」


狂乱に飲み込まれ暴徒と化す貴族の子息達。






「全員、 落ち着け!! それでもベジタブル王国の貴族かッ!!!!!」


ミンチが檄を飛ばした。


「各級長前へ出なさい!!」

「「「は、 はい!!」」」


級長達が前に出た。


「それぞれの学年を避難訓練通りに整列させて避難させなさい!!」

「「「は、 はい!! ミンチ侯爵令嬢!!」」」


避難訓練を思い出し、 皆が冷静さを取り戻し卒業パーティの会場から避難する事に成功した。

ミンチ侯爵令嬢はこの一件で評判が鰻登りになった。


「所でピーマン王子」


皆が避難を終えた後でミンチがピーマンに問う。


「私に何か用事が有ったのですか?」


【カリスマEND】

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