第一章最初の十一回

第2話【梯子】

「ならば一回お得なので十一回でお願いします」

「まいどあり、 で十一回分戻すぞ、 逐一死ぬ度にこうやって会話するのも

面倒だし十一回施行した後にどのルートにするか聞きに来るからな

それからもう一つ大事な事を言い忘れていた」

「大事な事?」

「うむ」


神様は分かり易く黒板を出してくれた。


「先程、 お前は入学式の時点に戻ったが

一体何時の時間軸にお前が飛んで行くのか想定が付かない」



           今回ココに飛んだ

過去=========入学式===========今


とても分かり易い図を描いた神様


「つまり?」

「つまり、 入学式以前の時間に戻る可能性や

入学式以後の時間にお前が飛んで行く可能性が有ると言う事だ」

「つまり?」

「お前馬鹿だな、 さっきは偶々入学式の時に戻ったが

今度は何時の時に戻るのかが分からないと言う事だ」

「それは困りますよ!! カラシナを助けないといけないのに!!」

「最悪、 お前と私が最初に会った三日前までならカラシナを助ける事が可能だ」

「なら三日前に送って下さい」

「無理だ」

「何故ですか!?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・さてじゃあお前をやり直させるぞ」

「ちょっと待って下さい!! 何ですか今の間は!?」

「五月蠅いなぁ・・・そんなに文句言うなら止めるか?」

「い、 いや・・・」

「如何する? 黙って戻るか、 文句言って止めるか」

「・・・・・だ、 黙ります」

「良し良い子だ、 じゃあ戻すぞー」


光に包まれるピーマン。




再び戻ったピーマン。


「さて、 ここは何時の時間だあああああああああああああああああ!!!!!?」







ピーマンは高い所に有った物を取ろうと梯子に乗ったタイミングの時間に戻ってしまった。

意識が途切れビクッとなった際に梯子からうっかり手を離してしまった。

哀れピーマンは梯子から落下して帰らぬ人になってしまった。



【死因:梯からの転落死】








再び別の場面に移ったピーマン。


「・・・・・・・・・・」


如何やら今回はティータイム中に戻ったらしい。


「はぁ・・・・・こんなのって無いでしょう神様!?」


叫ぶピーマン。


「きゅ、 急に何を言い出すのですかピーマン殿下!?」


侍女が声をかける。


「そんな事は如何でも良い、 今は王歴何年の何月何日だ」

「い、 今は王歴1499年の9月9日ですが・・・」

「そうか、 分かった」

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