すまん、夕飯をご馳走になるんだが
俺と代、そして初対面にも関わらずかなり懐いてくれている悦君。
3人でにの会話は思っていた以上に盛り上がっていた。
学校でのことや家での事、最近会った事など色々と話した。
中でも驚いたのが、なんと悦君と好君が通っている中学校が同じだった事だ。
クラスは違うみたいだけど・・・。
「啓先輩の弟さんにも会ってみたいな~。」
「僕は何度か会った事あるけど、とってもいい子だよ!」
そうだろうそうだろう。
好君は料理も美味しいし家事だって出来るし、成績だって上の方だぞ。
まぁ結構甘えん坊なところがあるが、両親が再婚するまでは一人っ子だったからその反動かな?
俺としてはかなり嬉しい事だが。
「ねぇ啓!今度は啓の家に遊びに行ってもいいかな?」
「えつも良ければ行きたいです!」
「勿論!今度の休みにでも来るといいよ!好君にも伝えておくよ。」
そうとなると家を掃除してお茶菓子用意して・・・あぁそうだ!
俺の部屋を一番綺麗にしておかなきゃな!
二人を男臭い部屋に招くわけにはいかんからな!!
「あっ!もうこんな時間だ!」
代に言われ時計を確認してみると、時計の針は16時を示していた。
代の家に着いたのがお昼の12時頃だったから、もう4時間もおしゃべりしている事になる。
結構話したな・・・。
「本当だ。すみません啓先輩、喋ってるだけで退屈じゃありませんでしたか?」
「そんな事ないよ!楽しいよ!」
そんな事まで気を使ってくれるのか。
めちゃくちゃええ子やないかい!!
代からの遺伝だなきっと。
「ねぇ啓、良かったら夕飯も食べていきなよ!」
「えっ?いやでも・・・」
「是非そうして下さいよ啓先輩!」
両側から詰め寄られたら首を縦に振るしか出来ないんですけど・・・。
くっ!
仕方がない!
家に帰ったら好君が作ってくれているであろう夕飯も食べてやるよ!!
あぁそうさ!
俺が残すわけないだろう!!!
「じゃあ・・・お言葉に甘えて。」
「うん❤それじゃあ支度するね❤」
「お兄ちゃん、えつも手伝うよ!」
二人がキッチンで夕飯の準備をしている。
その後ろ姿をソファーに座って眺めている俺。
うん・・・眼福じゃ・・・。
これ以上に無いってくらい目が潤ってるね。
だって二人ともエプロン着けてんだぜ?
何着ても可愛いなぁもう・・・。
にしても本当にあれは男の脚か?
あんなに華奢でスベスベなのが?
あぁまずいまずい!!
また見すぎは良くないな・・・。
一人で何かと葛藤している俺だった・・・。
「お待たせ啓!」
「どうぞ啓先輩!」
「・・・んぅ?」
あれれれ??
ちょっと待て・・・。
何か俺の量おかしくないか?
「あの代?悦君?これは・・・」
「僕のはシチューだよ!美味しくできたと思うんだけど///」
「えつのは肉じゃがです!がんばりました///」
何故照れる。
いやいやそれよりも・・・。
代と悦君の量に対して、俺のは倍々あるんだけど!?
食べてもらいたい気持ちは十分に伝わった。
でも流石にこの量は・・・。
「あの~代?悦君?流石に俺、こんなには・・・」
「啓!いっぱいあるからね!」
「啓先輩!食べてくれますよね?」
「いただきまぁす!!」
美味しい!
美味しいけど減りそうにも無い!!
けど食べきるしかねぇ!
めっちゃ見てる!
二人とも凝視してるぅぅ!!
「お、美味しいなぁ!代には弁当のおかず食べさせてもらった事あるから分かってたけど、悦君も料理上手なんだね!」
「啓のために作ったからね///」
「ありがとうございます///啓先輩///」
よし、二人をおかずにして食べたら無限に食べれそうな気がしてきた。
悪いことはしていないはずだ。
完食してやるぜぇぇ!!
それから1時間程で完食した・・・。
自分で言うのもあれだが、早くない?
もうお腹がやばい・・・。
少し休憩してから帰ろう・・・。
代と悦君は食器を洗っている。
うんうんいい眺めぇ・・・。
30分ほど休憩したので、俺はそろそろ帰ることにした。
「啓、今日はありがとう!またいつでも来てね!」
「今度はえつ達がお邪魔しますね!」
「分かった。俺の方こそ今日はありがとうな!じゃあな!」
本当に今日は・・・いや今日もいい1日だったなぁ。
代の弟さん、悦君もめっちゃいい子だったし!
今日もとってもいい日だったね!
明日はもっといい日になるよね!
・・・しかし俺は帰る時に思い出す・・・。
「好君の今日の献立何かなぁぁぁぁぁ!!!!!」
そんな事を叫びながら走り、俺は帰路に就いた・・・。
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