第64話-今日の晩御飯2

「お兄ちゃん確かカレーのルーはお家にあったよね?」


 八百屋さんで野菜を買った後、沙耶ちゃんと買い忘れがないか確認しながら商店街を歩く


「うん。家にあったと思うよー! となるとお肉か」


 お肉という言葉に葵ちゃんが食いついて来る


「え!! にいちゃん今日はお肉入れるの?!」


 キラキラした目でこちらを見つめてくる葵ちゃん


「うん。 折角こっちの方向まで来たし、買っていこうか」


「いえーい!! お肉♪ お肉♪」


 少し歩いて、目的地のお肉屋さんに着く


「お! 亮一君いらっしゃい! 今日は可愛い子いっぱいつれてきたな! がっはっはー!!」


「こんにちはー!」


 いつもコロッケを分けてくれるお肉屋さんのおじさん。

 どことなく笑い方がお父さんににてるんだよなぁ


「こっちは妹の葵とまどかです。 いつもコロッケありがとうございます」


 沙耶ちゃんが妹達の紹介をする。

 やっぱり沙耶ちゃんはしっかりしてる。


「おおそうかい!! 葵ちゃんにまどかちゃん、コロッケ食べてくか? もちろん代金は要らないぞ! がっはっはー!!」


 葵ちゃんとまどかちゃんの目がキラキラして「うんうん」と首を上下に振る


「そら! 揚げたてだからやけどに気を付けてな?」


 コロッケを丁寧に妹達に渡すお肉屋さんのおじさん


「ありがとー!!」


「あ、ありがとう……」


 受け取ったコロッケを大事そうに持つ二人。

 なんというか、平和を感じるよ


「おじさんいつもすいません」


 俺が頭を下げるとおじさんはニコニコして頷いてくれた。


「良かったね葵、まどか」


「(葵・まどか)うん!!」

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