何故か学校一の美少女は俺の家にいる

雪境 ユキ

第1話 俺は、ちゃんと言う。

桜舞う校庭………………の端。


俺は、一人の美少女と対峙していた。


サラサラしていそうな、質のいい黒髪を背に流し、少し緊張が顔に滲み出ている、同級生。


彼女の名は、宮原 椿。


俺でも知っている。学校一の美少女だ。


………まぁ、俺はと言えばただのモブなんだけど。


そんなモブ同然の俺に用があると言うので、来てみたら………………。


顔を赤くしている美少女がいるではありませんか!


一瞬、幻覚かと思ったけどな………。


宮原は深呼吸をして………、


「……霧ヶ崎君、私と付き合ってくれませんか?」


「……………は?え、いや、無理です………」


「………そっか、わかった…………」


なんか、心が痛いなぁ。いや、宮原さんが可愛いくないわけじゃないんだよ?でも……な、


「………宮原さん!その、ごめんね……」


「…………ううん、いいの」


というか………何故、俺みたいなやつが告られたのだろうか?本当、人生って何があるのかわからないものだ…………。



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