【レイクブルー】

全部放り出して旅に出る


一番最初に見えてきたのは

少しずつ縦から横に変化する景色

どこに行っても居場所がない

そう感じていたのに


誰も知らない町で道行く人々が帰る家が

その地にはある

そんなことになぜか心のさざめきが消える


どこかの家から香る夕食に匂い

変わらぬ生活と

いつもの時間が流れている

私が全く知らない誰かのための時間


珍しい大きな湖のほとりは

人々の営みが当たり前のように存在し

そうして今日も暮れていく


うしろめたさを感じてしまったから

やっぱり明日、きっと、帰ろう



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