詩・青碧のこころ

奈都

　くもりぞらの青が好きだ

　ぼんやりと優しいもやが

　雲の向こうを忘れさせてくれる

　思い出したくないほどまぶしい現実だから

　このままそっと息をひそめてベッドで眠りたい

　潔さは時々残酷なもの

　禍々しいほどに鋭利な傷を作る

　くもりぞらの日は痛みを我慢するのにちょうどいい

　全部知らんぷりをして決め込んで

「今日は天気が悪いから」

　それを理由にそっと目を閉じるんだ

　明日はきっと起き上がれるから

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