奇人変人 創作素材
Ayato(あやと・アヤト)
第1話
仕事が一段落したので、学生時代から探し求めているものを、ネットで調べたり、こうして書店へ来たのだが、理想が遠すぎて、はっきりと見えない。
大まかに言えば、
私と似ている人の『奇人、隠れ変人のためのセリフ集』なのだが、一向に見つからず、存在するのかさえも不明だ。
今の語彙力・表現力の無さや、現状から成長したいのは確かなことで、自己啓発本などには、「環境を変えるには、まず、自分が変わること」とよく書かれているので可能な限り変わりたいのだけれども、
結局のところ、自分と似たタイプの先人のセリフを参考にさせていただくのは、途方も無く難しそうだ。
考えた結果、ネット世界で、自分のことを発信し続けている。
某SNSには、おすすめユーザーというサービスがあり、自分と似たようなことを書いている人を探してくれるらしい。
実は、十年以上前から参加して、似たような人は探している。
もう、探し始めの頃のような多大な期待はしておらず、見つかればラッキーくらいの心境だ。
現在、探している言葉の一つは、普通の対義語だ。
普通の人は、自らのことを「普通だよ〜」と一般的には言いやすい。
そんな時、奇人で隠れ変人は、なんといえば当たり障りがないのだろう。
「変わってるから」や、「変人だよ〜」とかは、私は今までの経験上から、とても言いづらい。
「変態」、「頭おかしい」も、褒め言葉の意味もあるようだが、私が切実に探しているのは、「普通」のように、程よく謙遜もできそうな一般社会で通用する言葉なのだ。
頑張っても変わっているところを治せない件を、なんてお伝えしたら良いのか分からず、どなたか当たり障りのない単語を作っていただけないかなぁ☆と思いながら、もちろん自分でも考えながら生活をしていて、考えた中の自己ベストは「突然変異なんです」。まだSNS以外で使ったことはないのだけど。
私を、奇人変人枠に入れる共感覚たち(他は秘密)。
数年前までは、オカルトのように思われていた。今も人によっては、そうなのかもしれない。
私の普通が好きな母は、普通の人のようには、信じてくれない。共感覚は数が少なく研究が進まないこともあり、医学用語でもないし、現代社会でも伝わりづらいのだろう。
数ヶ月後、私は、とあるセリフ集を見つけた。もしかしたら、私を成長させてくれるかもしれない。
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