ミッドサマー
ミッドサマー 前編 ホルガ村というよりキュゥべえ村?
『へレディタリー 継承』でホラー映画ファンにトラウマを刻みまくったアリ・アスター監督の、長編ホラー映画二作目です。
観ていますか『へレディタリー 継承』を?
未見の場合は、ホラー映画が大好物で「エクソシスト」や「オーメン」を観ても、笑顔でスノーハレーションを歌える方だけ、観て下さい。
ホラー映画への耐性が無い人が観ると、トラウマを抱える前に、途中で気絶しちゃって鑑賞出来ないから。
そういうレベルの最高級ホラー映画を送り出せる監督だと、一作目で知らしめたアリ・アスター監督の、二作目です。
無条件降伏して、観に行きましたとも。
ええ、逆らいません。
日曜九時台の上映時間だというのに、客は二十人近く入っていました。女性客の方が多いという客構成が意外。既に幅広いファンを獲得していますね、アリ監督は。
物語は、
ダニーの傷心を慰める恋人クリスチャンの心中は、「めんどくせ〜、別れたい〜」と明らかに醒めている事が、観客には明かされます。ダニーも勘付いてはいるものの、恋人に依存しきっているので別れ話が出ないように、波風立てずに妥協しまくり、「構って欲しいけれど重い女と思われたくない」という面倒くさいメンタルで話は進みます。
クリスチャンの学友達も陰では別れ話をお薦めしつつ、ダニーのいる場所では紳士的に振る舞うという「今時の気配り」二面性風味。
唯一、スウェーデンからの留学生ペレだけは、本音でダニーの悲痛に共感して慰めます。ストレートに慰められると却って泣いてしまう訳で、見ようによってはペレがハイレベルなサドに見えます(笑)
このペレの故郷の村祭に行く流れですから、そりゃあ観る方は警戒します。どんなに良い人そうでも。そこで笑顔のままホラー展開になるって触れ込みの映画だし。
実際、この人、村祭・タイトルでもある
精神的にギリギリの主人公ダニー。
ダニーと別れたいけどズルズルと流されて旅行に連れて行くクリスチャン。
軽薄でマナーを守りそうにないダメ観光客の見本マーク。
このホラー映画的にも地雷だらけの面子が乗った車が目的地に近付くと、カメラが上下逆に。
もうこれ、今までの価値観が裏返りますよ宣言。
村に到着すると、早速怪しいハーブやキノコのオススメ。
笑顔で。
村人は皆、明るい太陽の下で生き生きと踊りながら主人公達を歓迎します。
笑顔で。
演奏隊もいるし。
演奏に集中していたから、彼らの笑顔はイマイチだったけど。
そのまま大歓迎され(最後まで見ると、マジで大歓迎する意味が分かる)、最初の宴会が。
はい、この先は作品を鑑賞してから進んでね。
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