第22話
相手を思いやる気持ち。
それは誰に対しても。
子どもの頃に体で、心で感じたものは、大人になっても無意識下で出るもの。
私が得たものはなんだったのでしょう。
忘れられなかったんです。
彼───パンプキンくんのことが。
もう会えるはずないのに、もしかしたらと。
今日はハロウィン前日。
六年前までみんなに内緒で、彼と会っていた場所。
村の裏の細い木が立ち並ぶ、少し拓けた場所。
そこには倒れた太い空洞の開いた幹が倒れていて、ちょうど子どもが腰掛けるのに丁度よくなっていて。
彼はいつもそこに、背を向けて座っていました。
後ろから来る私を待っていました。
初めて会った時とおなじ体勢で───。
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