10倍になる力を手に入れたので、冒険者になることにした。

第1話

ある日、いつものように森で狩りをしているととても綺麗な泉を見つけた。


「こんなものいつもはあったっけ?」


 とりあえず飲んでみることにした。

 両手ですくって飲んだ。すると、力がとめどなくよく分からないがとても気分がいい。よし、今日は少し早いが家に帰ることにしよう。



「ただいま!」


 自分にしか聞こえない程度の声で言った。

 家には誰もいない。僕は去年16歳になってから家族とは離れて暮らしている。お金は森で狩った動物やついでにとれた薬などを売って稼いでいる。

 自由に使えるお金はほとんどないが最低限の生活をするには困らない程度には稼いでいる。


 とりあえず夕食にしようと鍋に魔法で火をつけようとすると、


「ぼうっ!!!」


 火事が起きた。

 頑張って建てた家が!!!

 早く逃げないと大変だ。急いで家を出た。

 幸い近くに建物は無かったので燃え移ることはないが家がなくなった。今日からは宿暮らしだ。

 宿で暮らすからにはお金を今までよりも多く稼がなければならない。燃えた家は親の協力もあって建てられたので生活するので精一杯の僕には新しく建てることは難しい。もっと稼げる仕事をしないとダメだ。

 そういえば、さっき鍋に火をつけるときすごく大き火を魔法で出せたな。

 あれなら魔物とも戦えるのではないだろうか?

 よし、


「冒険者になろう!!」


 決まったからには、明日朝起きてすぐ冒険者のギルドに行くことにしよう。

 そして、僕は宿に泊まり朝を迎えた。

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