ぼっちの清水さんが、僕を見ている。

第34話「反撃」

「ぴぃぃ……」　プルプル……　

　前回のあらすじ、雫の告白？　を断りまくったら、そろそろ雫が泣きそうだ。

「り……ゅ――は？」

「え？　なんだって？」

「理由はって聞いているのよ！」

「どわぁ！？」

「この『学校一の美少女』である私の一世一代の告白を……こ、断るだなんてよっぽどの理由があるんでしょうね！？

　ハッ……まさか、歩？

　貴方……すす、好きな異性がいるとかじゃないでしょうね！？

　誰！　誰なのよ！　そんな、女がいるなら今すぐにここにつれて来なさい！

　この私が直々に話を付けてあげるわ！

　さぁ！　さぁあ！？」

　嫌だよ！？　てか、そんな人物がいるとしても雫だけには絶対に紹介出来ないし……

　てか、雫はそいつを呼び出してどうする気なの……？

「……断った理由はそんなんじゃないよ」

「……じゃあ、何よ？

　もも、もしも！　くだらない理由でこの私の告白を無下にしたというのなら……

　わ、私は！　ここで貴方を殺して自分も死ぬことを辞さない覚悟よ！」

　いや、こえーよ……

「一体雫はあの『奴隷宣言』まがいの告白にどれだけの覚悟を込めているのかな……？」

「べ、別に……それは覚悟とか乙女チックなものじゃなくて――、

　そう！　この『学校一の美少女』の私が歩程度の『ぼっち』なんかに告白してフラれたなんて汚名を残すくらいなら……っ！

　クラスメイトを殺害して自殺した『学校一の美少女殺人鬼』として終わる方が、まだマシってことよ！」

　一体それは、どこの超Ｂ級ホラー小説だろうか？

「……で、何で私の告白を断るのよ……？」　ぷるぷる

「…………」

　うーん、これ以上誤魔化しても雫の涙目が今にも決壊しそうだし……

　限界かな？

「いや、だってさ……例え男避けの為の『仮の彼氏』だとしても、その相手をそんな『暇だから』なんて適当に決めちゃいけないと思うんだよ」

「あ、歩……もしかして、貴方。私のためを思って――」

「だって、それじゃあ『誠意』が足りないよね？」

「…………へ？」

　そう、僕もそろそろ限界なので……

　ここからは僕も反撃をさせてもらうかな？