ぼっちの清水さんが、僕を見ている。

第13話「ねがいごと」

　前回のあらすじ、突如、雫が……

『好きな願いを言いなさい……。ど、どんな願いも一つだけ叶えてあげるわ！』

　――と、シェン●ンみたいなことを言い出した。

　以上！

「…………」

「ちょ、ちょっと……歩？　何いきなり真剣に考え出してるのよ！

　ま、まさか、貴方！　私が『何でも一つだけ歩のお願いを聞いてあげる』って、言ったからって……

　はは、ハレンチなお願いをするつもりじゃないでしょうね！？

　だ、ダメよ！　いくら、私が『学校一の美少女』だからって、はは……ハレンチなお願いは絶対にダメなんだからね！？

　って……ふ、フン！

　よく考えて見れば、学校でロクに友達のいない『ぼっち』の歩ごときにそんな大胆なお願いが出来るわけ――」

「え、ダメ……なの？」

「――って、本当にハレンチなお願いするつもりだったの！？」

「だって、雫がどんなエッチなお願いも聞いてくれるって……」

「言ってないわよ！？　い、言ってないわよね……？」

　うん、言ってはいない。

　だけど、雫って意外とチョロイしここは押してみよう。

「そんな！　オラをたばかったべか！？」

「『オラ』って、貴方そんなキャラしてなかったでしょう！」

「うぅ……だけど、雫がどんなお願いも聞くって……

　なるべく、サービスするって……」

「そ、それは言ったかも知れないけ――いや！　ちょっと、待ちなさいよ！

　サービスするっては絶対に言ってないわよね！」

「でも『どんなお願いも聞く』とは言ったんだよね……？」

「うっ……そ、それは言ったかもぉ……だけど――」

　ハイ、言質取った！

「で、でも！　エッチィのはダメよ！？

　たた、例え、私がそう言ったとしても……

　この『学校一の美少女』である私にそんなハレンチなお願いなんてしたら、ぜぜ、絶交なんだからね！？

　もう、一生『超Ｂ級ホラー小説』の話相手にしてあげないんだからね！？

　で、でも……歩がどうしても……はは、ハレンチなお願いをしたいって言うのなら……

　多少は許してあげなくもないけどぉ……？」　チラリ

　いや、別に『超Ｂ級ホラー小説』の話し相手はどうでもいいんだけど……

　ふむ。多少ハレンチなお願いはＯＫか……。

　うん、それなら――、

「わかった！　じゃあ『ハレンチなお願い』は止めておくよ」

「そう！？　フフン、歩。賢明な判断ね？　流石と褒めてあげなくもないわ！　

　やっぱり、歩程度の男が、この『学校一の美少女』である私にハレンチなお願いとすると言うのがどれほど身の程知らずだったのか分かったみたい――」

「でも、多少なら許してくれるんだよね？　なら、その多少の加減が僕には分からないから……

『雫がギリギリ許せる多少ハレンチな行為』

　――を僕にして欲しいな♪」

「…………え”？」