短編小説とは思えないほど深い思いが濃縮されている素晴らしい作品だ。序盤、純真無垢な二人のやりとりに思わず微笑んでしまう。途中から胸が締め付けられ切なくなったが読んでいくと、二人の愛の結晶も登場する。六月の雨の紫陽花を思い浮かべながら読んでいただきたい作品です。
雨の沈鬱なイメージだけじゃなく、楽しさや優しさも描かれていて好きでした。雨の日は距離が縮まる。そんな風にもとらえたことがなかったので、発見でした。