ネコミューは朝まで、大岩の上でゴロゴロと転がっていた、時折動かない事があったが、寝ていただけだろう。






テントから出てくるヤルモ。






ヤルモ


「ネコミュー、テントしまうよーネコミュー!!」






空高く、丸っこい生物が急降下してくる。






ネコミュー


「ミュー。」






どーん。






ネコミューが着地し跳ねる。






ぽよーん。




ヤルモ


「ネコミューお帰りー、じゃあテントしまうよ。」






大きな口を開けたネコミューにテントの材料を入れた。






ネコミュー


「うぐぐぐ…」








ヤルモ


「よし、出発する。」






草原に数匹のスライミューがいた、スライミューとはこの世界で最弱の魔法生物で水溶性の丸っこい形をしている、一応ミューと名前についてはいるが、ミュー族ではなく、空も飛べなければ、無限袋も持ってはいない。








ぷにっぷにっと跳ねながら、ヤルモに向かってくる。






ヤルモ


「行くぞー。」






ヤルモが両手を前に出し構える、右手には炎の魔法石が入った魔銃、左手には、氷の魔法石が入った魔銃を交互に撃つ。






「ぷしゃー。」




スライミューたちが弾ける。






ヤルモ


「よしゃー、経験値ゲットだぜー。」






魔法生物を倒しアイテムを手に入れる、普通の冒険者なら一日戦えば、馬車がいっぱいになるほどのアイテムが手に入るだろう、凄く困ると嘆く事態におちいる…だが、ネコミューがいたら、そんな心配は無くなる。








暫く進むと、ウシガメがいてのんびり草を食べていた。






ネコミュー


「うーミュー。」








ヤルモ


「この前は、甲羅に弾かれたけど…今度こそ。」






その時、辺り一面が闇に包まれた。






ヤルモ


「な、なんだー?」

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