古の遺跡探索で死にかけ、ウシガメの捕獲にも失敗し手ぶらで道具屋に帰ってきた。






ヤルモ


「じいちゃん…ただいま…」






じいちゃん


「ヤルモー心配したんじゃぞ、三日も何処へ行ってたのじゃ?」






ヤルモ


「え!?三日……?


僕、三日も気を失なってたのかーー。」






じいちゃん


「まぁー無事でなりよりじゃ。」






ヤルモ


「そんなに心配したって事は、大陸一周をしなくてもいい?」




じいちゃん


「いや、行きなさい…もうヤルモは十六になったんじゃ一人前になるべきじゃ。」






ヤルモ


「ガーン。」






じいちゃん


「そんな事より、そのふわふわ浮かぶ丸っこい生物は……


もしかして……


まさか……


ひょっとして……


多分……


ヤルモの友達じゃな!!」






ヤルモ


「ネコミューだよ、じいちゃんが教えてくれたネコミューだよーーー遺跡で会ってそのままついて来ちゃった…まぁ、助けてくれたんだけど。」






じいちゃん


「それはそれは、大変ありがとうございます、ネコミューさん。」






ネコミュー


「ミュー?」






ネコミューは空中を転がった。






じいちゃん


「ヤルモ!!でかしたぞ…これでお前も冒険が出来る…さぁー旅立つのじゃー。」






ヤルモ


「じいちゃん…僕、三日も行方不明だったのに、今旅立つの?」






じいちゃん


「うむ、夜は危険じゃから明日の朝にしようか…さぁさぁネコミューさん何もありませんがくつろいで下さい。」






じいちゃんが座布団を出した、ネコミューはその上に乗り丸くなった……元から真ん丸だが……








囲炉裏を囲む三人…いや、二人といち丸っこいのが、野菜鍋を食べた。






もちろん、ネコミューは食事を必要としないので見ているだけだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る