おかしな、せかい

気がつくと僕は暗闇の中にいた。


真っ暗な中に、意識だけが浮かんでいる感じ。

手を動かしているはずなのに何も見えない。

フワフワした感覚がしばらく続き、僕はまた気を失ったようだ。


気がつくと

僕はいつもの部屋に倒れていて、

窓の外には二つの大きな月が煌々と輝いていた。

おかしい。


何となく体が重いのは倒れたせいなのか、

あの匂いのせいなのか。


僕にはよく分からなかったけど、

この場所がさっきまでいた世界ではない事は明らかだった。


窓の外の月は見たこともない大きさだし、何より二つ浮かんでいる。


何があったか思い出そうとしても

浮かんでくるのは辛い思い出だけ。


分からないことが多すぎて、考えることをやめると

不思議と気分が軽くなった。


どうでもいいか。


それが答えだった。


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