第14話 ヒューマンエンジニアリング(人間工学)
「イエス、僕はついこのあいだびっくりしたことがあったんだけどさ」
教室で談笑するメシヤとイエス。
「ほう、どんなことだ?」
快く耳を傾けるイエス。
「日本はよくデザイン性が無いって言われるじゃん? だけどそれは違うんだなって分かったんだよ」
「なんでそう思ったんだ?」
「うん、公募サイトを見ていてさ。そこでは靴やら壁紙やらいろんなデザインのアイデアを募集していたりするんだけど、これが面白いんだ。過去の作品集を見ると斬新でオリジナリティあるものでいっぱいなんだ」
「メシヤは日頃から、店に変わり映えしないものが置いてあるって愚痴ってるもんな」
イエスが代弁する。
「そう。だけどさ、それは商品化するにあたって上の人たちが制限してるってことなんだよね。自由にアイデアを募集したら、日本人はこんなにも豊かな感性を持ってるんだなってなんか安心しちゃったよ」
「そういえば、畳を敷く家庭は年々少なくなってきているんだが、デザイン畳ってのを考えた人がいて、それが大人気なんだよ。龍の形も作れるんだぜ」
「へー! それはすごいね! そうすると時間は掛かるだろうけど、ずっと使うわけだし愛着もこもるよね」
「まあ、本来はなんでもオーダーメイドが理想だよな。在庫のことも考えなくていいし」
「それは言えてる! 料理店も在庫を抱えるのは死活問題だよ!」
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