ぼくのかんがえたゲームのせかいっぽいいせかいもの
結婚を誓っていた幼馴染が異世界から来た勇者君にかっ攫われた。
うーん、勇者くんナイスガイだから仕方ないね。
僕が美少女だったらそりゃあやっぱね。勇者くんよ。
どういう理由でじゃあなのかは僕は欠片も理解出来ないのだけれども、振られたばかりの僕にじゃあお前も街で冒険者やんないか、と言ったのである。
厄介払いかな?
清廉潔白だとは到底言えやしないが、善良であるし、善良であろうとしているこの僕に何もなれない力自慢なだけの冒険者になれと言うのだ。
見てくれよこの二の腕。たいした事のない二の腕だよ。
なんか体裁悪いんだろうね。勇者様に見初められた女に婚約者がいたなんて。
なら仕方ないね。
まぁ様々な事を複合的に判断すると出ていかざるを得ないからめんどくさいよ。
てなわけでやってきました。近くで1番大きな街。
領内で2番目に栄えてる街だよ。
冒険者なんて仕事、僕したくはないけど仕事がないんだからするしかないぞ僕は!と気合を入れて冒険者組合の門を叩き、念願の組合員証を手に入れたぞ!
キーアイテム『組合員証』
装備部位:首 ぼうぎょ+0
それは冒険者ギルドに登録してある証だ。
それはあなたの身分を保証してくれるかもしれない。
それはあなたの墓標に飾られるかもしれない。
それはダンジョンへの入場に使われる。
そう!ダンジョンものだったのだ!僕の物語は!
寝取られ?ざまぁ?もう遅い?
僕そんな物語紡ぎたくないよ僕は!
そうだね!エビバデラブアンドピースだね!
首からさっき貰ったばっかしの組合員証をぶら下げ、門番のお兄さんお疲れ様でーす、とスマートにダンジョンイン。見事なダンジョンインだと自画自賛するがどこもおかしくはない。
ダンジョン1階。
ここは草原である。
初心者にも優しい設計であり、最初は装備が整っていない少年でもなんとかなるレベルなのだ。
さらに親切な事に魔物くんが木製の武器をドロップする事も稀にある。イエスたけやり。イエスひのきのぼう。
文明的な生活を放棄するのであればダンジョンに籠もるのもいいかもね。
まぁ魔物食に抵抗なければだけど。
僕は抵抗そんなないかな。
スライムがあらわれた。
いただきます……うん!青臭い!これは青臭い寒天ゼリーみたいだ!
寒天ゼリー僕は好きじゃない!好きじゃないぞコレ!
『スライム
ダンジョン1階から2階で出会うことが出来る魔物である。幼児でも倒せる強さだ。
とあるスライム愛好家がスライムへの愛を拗らせ、スライムに殺されようと頑張ったが、途中スライムに殺されてしまうよりも餓死してしまう方が早い事に気が付き、スライムに殺される事を諦めたという話が有名である。
ドロップアイテムはスライムゼリー。飲食からなにかの触媒にも使われているらしい。買取価格は1個1
レアドロップは薬草。』
僕はお腹膨れるまでスライムをダイレクト飲食する。
栄養素?
スライムは草食である。つまりは草だ。
スライムを食べるという事は野草のおっおっおぉ……
『スライム
ダンジョン1階から2階で出会うことが出来る魔物である。幼児でも倒せる強さだ。
とあるスライム愛好家がスライムへの愛を拗らせ、スライムに殺されようと頑張ったが、途中スライムに殺されてしまうよりも餓死してしまう方が早い事に気が付き、スライムに殺される事を諦めたという話が有名である。
スライムは草食であると思われがちではあるが雑食である。もっともスライムが狩れる相手はいない為に野生のスライムは草食であると言っても過言ではない。
スライムは食べたものをゆっくりと吸収する。
美食家達の間で魔物食が流行した時の事だ。
彼らに捕まえたてのスライムが提供されたのだが、1匹のスライムが人間に毒となる野草を食べており、ひれを食べてしまった1人の美食家が亡くなってしまったという事件が起きてしまった。
いないとは思うが、魔物を食べる際には注意が必要である事は言うまでもない。
ドロップアイテムはスライムゼリー。飲食からなにかの触媒にも使われているらしい。買取価格は1個1
レアドロップは薬草。稀に毒草を落とすスライムもいるから注意が必要である。』
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