第二章・鶏むね肉の南蛮漬け
第一話・計算する
俺はハードボイルド自炊マスター。
働かざる者食うべからず、
先人は言った「腹が減っては
今夜は鶏むね肉を使って、ちょっとしたごちそう、南蛮漬けを作る。
料理に使う鶏肉のチョイスだが、南蛮漬けは冷めてから食べる料理だから、脂肪分の少ないむね肉を使う。
同じく脂肪分の少ないササミを使っても構わないが、もも肉はやめておけ。
さて計算の時間だ。
ネットでも本でもレシピを見ると、食材の量は切りの良い数値で書かれている。
今夜参考にするレシピには「鶏むね肉2枚(500g)」と書かれている。
俺が買ってきた鶏むね肉は大きめの1枚361gだ。
そこでこれに合わせて調味料の分量を修正しなければならない。
用意するものは電卓とメモ用紙とペンだが、暗算が得意なら電卓は不要だ。
ずば抜けた暗記力があれば、紙とペンも不要だ。
買ってきた鶏むね肉は361gで、レシピが500gだから、500分の361、つまり361÷500=0.722をレシピに記載されている調味料の分量にかけた量が使うべき量だ。
レシピに醤油大さじ2と書かれてるので、2×0.722=1.444となり、大さじ1.444が使うべき量だが、これを目分量で量るのは困難だ。
そこでまた、タニタ・デジタルクッキングスケールKD-192モデルに活躍してもらおう。
レシピに醤油大さじ2と書かれてあれば、大さじ1は15mlなので、量るべき体積はmlにして
2×15×0.722=21.66ml
となる。
標準的な濃口醤油の比重が1.18なので、量るべき重量は
21.66×1.18=25.5588g
となる。
キッチンスケールに微量モードがない場合は小数点以下一桁を四捨五入して26gとして差し支えないだろう。
タニタ・デジタルクッキングスケールKD-192モデルは微量モードで0.1gまで量れるので、小数点以下2桁を四捨五入して、25.6g量ることにする。
この要領で、
このように料理には簡単な物理の知識が必要なのだが、学校では計算方法は教えてくれても日常生活のどういう場面で使うかまでは教えてくれない。
そこを教えていれば、物理の授業も退屈なものではなくなるだろうに。
学校教育の問題点だ。
計算を終えたら次のプロセスだ。
to be continued
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