ドキドキの毎日ー自信持って良いの?ー

青野ハル

第1話

「よしっ!」

今日は「南華高校」の入学式。私ー清水真里ーは、今日から高校1年生になるんだ。

「真里、緊張してるの?」

そりゃあするでしょ。

心の声を押し殺し、強がってみる。

「ううん。全然だよ!」

隣にいるのは、お母さん。と、お父さん。

入学式は初めてじゃないんだけど、、、こういうのって、慣れないもんだよね。

校門をくぐったら、もうお母さんたちとお別れみたいだ。ちょっとさみしいな、、、なんて、思ってないもん!私は実は結構な寂しがりやだったりする。

私は、中学校が中高一貫校で女子校、トップ付近校という事で有名である聖奈学園に通っていた。でもトップに行きたいと思って、自己流で勉強して高校受験に挑んだのだ。で、見事トップに合格できた!

こうしてみると、男子がちらほらいてやっぱり共学校だなぁとしみじみ思ってしまう。

久しぶりの共学校だし心配だけど、親友を作って穏やかに過ごしたいと思っている。

「ねぇねぇ、どこの塾行ってたの?」

うわぁぁぁぁ!びっくりしたぁ。前の女の子が、振り向いて話しかけてくれたんだ!チャンスだ!私は張り切って答える。

「塾には、通ってなかったんだ。でも中学受験の時に通ってたから、それでなんとか受かったって感じだよー」

ちょっと微笑んで優しい感じで言ってみた。

すると女の子が目を真ん丸にして、

「すごいっ!すっごく可愛いのに、頭もすっごくいいんだ!」

と叫んだ。みんな、こっちを見てるよぉ〜恥ずかしい!顔が真っ赤になってしまう。

「全然だよ!可愛くなんてないし、、、!」

女子校なら良かったけど男子もいるしこっち見て驚いた顔してるよ!恥ずかしい!!泣きそうになってしまう。

「そっか、、、え、大丈夫?」

「うん、、、男の子もこっち見ててでも私可愛くなんてないから恥ずかしくて、、、」

本心です。未だに男子たちがこっち見てなんか話してるし高校デビューに失敗しそうで怖い。泣きそう。お母さんに会いたい。

「やだ!そんなんで恥ずかしがってるの?男子慣れしてないでしょ?さては女子校だった?」

バカだと思われてるよね、、、もう半分泣きながら答える。

「うん、、小学校は共学だったんだけど中学校が女子校だよ、、、」

「そっかーこりゃ大変だわ」

なんだか同情の様な諦めのような視線を向けられ、戸惑ってしまった。


私は入学式の日の夜、布団の中で一人考えていた。

私は小学校の時に数多の恋をしたけど、全部ダメでおまけに6年生の時なんか親友と好きな子が付き合ったりして、ほんとに心が折れた。だから女子校に入ったんだ。女子校でうまくやれたからもっと上に行きたいと思ってそれだけで選んじゃったけど、本当なら女子校の方が良かったな。後悔する私、我ながら情けない。男子と仲良くできないなんて、悩みが小学生レベルだ。

小学校の時は、好きな人を無邪気にバラしてしまっていた。だから失敗したのかもね?そんな事を思いついた。良い案じゃない?じゃあ、バレないようにしよう!浮かれた私は、「好きな人は、バラさない認めない告白なんてしない」非核三原則みたいに手帳に書いて満足し、寝ることにした。

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