(ⅴ)
「えっ?」
俺達がレナ達の後を追い掛けていると、横を3台のトラックが通り過ぎた。
「い……今のトラック……運転席に人居たか?」
「えっと……魔力は感じなかったので……魔法によるものじゃないと思います……」
メガネっ娘による的外れな補足。
「にゃあ……」
その時、足下で鳴声がした。
「あ……大丈夫でしたか?」
メガネっ娘は座って鳴声の主に声をかける。
「そいつは……?」
「あたしの『使い魔』を憑依させてた猫さんです」
鳴声の主は虎縞の猫だった。一応、首輪が有るので、野良猫では無いらしい。
「じゃあ、今は向こうの様子は『使い魔』を通して見てる訳じゃないのか?」
「え……ええ、結構な精神集中が必要なので……歩きながらは無理です」
「そ……それじゃ向こうの様子は……」
「判りません」
「どうせ、あと1分かそこらの距離……嘘だろ……マズい」
「えっ? そ……そんな……馬鹿な」
2台の戦闘用パワーローダーは地面に膝を付いていた。
子供達は助け出され……そして、さっき横を通った無人トラックに乗っている最中だった。
「あ……遅かったね……。
レナの冷たい声。
「いいか……良く考えろ……。このままじゃ……『英雄』になるのは、あいつらだ。だけど、あいつらは、所詮は
「ニワトリ」男は俺の目を見ながら、そう言った。
「あ……駄目ですっ‼」
すぐ
そして……「ニワトリ」男の目が光ったような気がして……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます