第36話 新たな旅立ちの新宿村

「悲しみから面白いにチェンジ! 〇〇少女ワールド。アハッ!」

 真理亜、70億人お友達キャンペーン実施中。


「私は侍女王になるでござる!」

「ござるを思い出したのね。」

「アハッ!」

 意外に記憶力の良い真理亜。

「いけない!? 新宿村では北島家の殿を毒殺しようとしている奥方、ジョージの継母の悠里が家来の大江と北山と共謀して北島家を乗っ取ろうとしている!? なんとか阻止しなくっちゃ!」

 これが真理亜が山の手街道を回って新宿村を目指した目的である。

「北島家が新宿村を捨てて、八王子村に領土を変えたってさ。」

「殿様は病気で体力も落ちていただろうに、最果ての八王子村だなんて、移動に体力が持つのかえ?」

 新宿の村人たちが噂話をしていた。

「なんだって!? 北島家が多摩地方の八王子に逃げただと!?」

「なんてしたたかな奥方なんだ!?」

「父上!?」

 ジョージは父親の心配をする。

「真理亜様! 私は父上を助けに八王子に行こうと思います!」

「行ってこい! 私も山の手街道に平和をもたらしたら、必ず八王子村に向かうからな!」

「ありがとうございます! 師匠!」

「当たり前じゃないか! ジョージ! おまえは私の弟子なのだからな! アハッ!」

 こうしてジョージは八王子村に向けて旅立った。

「次回は、JR中央街道編か。」

「京王街道編でも八王子には行けまっせ。」

 ジョージとの出会いと別れが次なる道を照らしだした。

「後ほど新宿村の悪代官を倒して、山の手街道の次の村を目指そう。そして山の手街道の村々に平和をもたらすでござる。」

「ゲッ!? お姉ちゃんが救世主らしいことを言っている!?」

「きっと真理亜ちゃんは風を引いたんだよ。何か悪い病気に違いない!?」

「アハッ!」

 救世主、真理亜様からのありがたいお言葉である。妹の楓とお友達のアリアはパニックに陥る。

「侍少女の真理亜は侍女王になるために旅に出かけた。そこで何らかの事件に巻き込まれる。」

 一例としては。

「困っている人間に出会う。」

「万引き。」

「食い逃げ。」

「人斬り。」

「悪代官。」

 事件って、こんな感じしかない。

「困っている人とお友達になり、次々と事件を解決していく。」

 やはり問題は人の名前か?

「新宿。新宿子。新宿と書いて、新宿少女、あらたやどこ。」

「代々木。代々木子。代々木少女、よよきこ。」

「原宿。原宿子。原宿少女、はらやどこ。」

「アハッ!」

 ごり押し全開である。中々良い法則ができつつあるのかもしれない。

「村と名前と、地名はフル稼働だな。」

 親しみのある地名、また地名の風景は共感を得やすいので、必要不可欠である。

「妖怪は何とでもなるな。」

 一例として、ウイルス妖怪少女ロナちゃん。唐傘お化け妖怪少女のカラちゃん。

「なんだろう? 妖怪とモンスターを置き換えているだけ? また現代ファンタジーにも転用が可能だな。」

 こうなってくると旧暦忍者の睦月ちゃんがいらない。

「そろそろラスト500万字に短縮しているメインストーリーの文字数を増やしてもいいのかもしれない。」

 やっと真面目に作品に取り掛かる気になる救世主様。

「その前に、フラれて、旅に出て死んで、アハ神社でサイキック刀を貰って、からの冒険である。」

 きれいにまとまった。アハッ!

「どこかに強い奴はいないかな?」

 ルンルンと武者修行に旅立った真理亜。

「助けてください!」

 その時、第一新宿村人が現れる。

「どうしたんですか?」

「実は悪代官が外国人ばかり働かせて、村人から仕事を奪うんです! 仕事が無ければ村人たちは生きていけません!」

 困っている新宿少女は必死に助けを求めた。

「なんて悪い悪代官だ! ぶっ飛ばすぞ!」

 困っている人を見捨てることができない性格の真理亜たちは悪代官を倒すことにした。

「頼もう!」

 代官所へは道場破りスタイルで入場。

「問答無用! ガパオ流奥義! トムヤムクン!」

「魔法刀! 魔法斬り!」

「サイキック刀! サイキック斬り!」

「グワッ!? やられた!?」

 真理亜は悪代官を倒す。

「ふっふっふ。ふがいっぱい。」

「なに!?」

 しかし悪代官は倒されていなかった。

「私の正体は妖怪! 外国人少女ガイガイなのだ!」

 新宿だけに悪代官の正体は外国妖怪だった。

「問答無用! 超能力少女! 真理亜の名において命じる! いでよ! 神刀! サイキック刀!」

 真理亜の意思で何もない所から愛刀、サイキック刀が呼び出される。

「いけ! 我が刀よ!」

 剣術ができない真理亜。しかしサイキック刀は真理亜の意思をテレパシーとして送受信して操ることができる。

「くらえ! 必殺! サイキック斬り!」

「ギャアアアアアアー!? やられた!? バタッ。」

 今度こそ真理亜が妖怪を倒す。

「新宿村を救ったぞ!」

「ありがとうございます! 救世主様!」

「救世主! 良い響きですな! アハッ!」

 こうして新宿村に救世主、真理亜の手によって平和が戻った。

「次の村へ向けて、レッツ・ゴー!」

 真理亜の救世主アハ伝説は続く。

「もうすぐ渋谷村だ! 山の手街道一周だ!」

 真理亜、山の手街道一周まで、2駅。

 つづく。

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