第33話
可愛くて手触りのいいナギ様を撫でていると、喉をゴロゴロ鳴らしながらすり寄ってくる。
可愛い。
他の猫様たちも可愛いけど、何故かナギ様がすり寄ってくると他の猫様よりも優先してしまいたくなる。
どの猫様たちも平等に愛しているはずなのに。不思議。
私とナギ様の様子をティーガ様は、微笑ましそうに尻尾をゆらして見ていたが、他の4匹の猫様たちは今にも私とナギ様の間に割って入ろうとしそうな勢いだった。
どうしたんだろう??
いつもなら、みんなで私の側にきて、思い思いに寛いでいるのに、どうしてナギ様が近くにいるときは、他の猫様たちが寄ってこないんだろう。
と、不思議に思う。
「ナギ様、どうして皆こちらによってこないんでしょうか??いつもなら、みんなで寄ってくるのに・・・」
思わずナギ様に相談してしまう。
「にゃあ」
すると、「僕がいるからいいでしょ?」と言っているように感じるような注意するような鳴き声と、さらに、身体をを寄せてくる。
その様子に、ナギ様って独占欲強いんだなぁ~と暢気にも思ってしまったりして。
可愛い猫様に独占欲丸出しにされると、もうさらに倍増して可愛いと思ってしまう。
どうしようもなく、愛しく感じてしまい、ナギ様の口に思わず口付けてしまった。
ボンッ!
すると、いきなりナギ様の姿が掻き消えてナギ様がいたところに、今まで見たことのない美青年が立っていた。
・・・服は着てたよ。残念ながら・・・。
普通こういう時って裸がセオリーなのにね。
私と同じプラチナブロンドの髪は、襟足で一つに纏められている。
ナギ様と同じく猫っ毛のふわふわな髪だ。
肌は抜けるように白く、ナギ様と同じ赤い目をしている・・・。
ナギ様と共通点の多いこの人はいったい誰・・・?
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