「タージキール先生？そういえば、様子がおかしかったわね。アルメディア嬢をちらちらみているのは、いつものことだったけど、確かに何かに怯えているようだったわねぇ・・・」

ん？

いつものこと？

チラチラ見てくるのが？？

それは気づかなかった・・・。

「いつものこと？」

「え？アルメディア嬢気づいてなかったの！？あんなに露骨だったのに！？今日、怯えているみたいだってのは気づいたのに！？鈍すぎでしょ？」

「に、鈍くなんてないわ！」

ヒロインちゃんに鈍いなんて言われるなんて・・・。

なんか、立場が逆転しているような気がするわ。

「まあ、それは置いておいて。タージキール先生だったわよね？アルメディア嬢、タージキール先生に嫌いとか言った？もしくはギュリン様にダージキール様の悪口でもいった？」

ギュリン様に悪口？

「ギュリン様に悪口なんて言っていないわよ。そもそも、ギュリン様、今朝は私の部屋にいたのだけれど、学園に来てからはみていないのよ。ギュリン様も朝いつも通りだったし、それにギュリン様に誰かの悪口を言うなんてできないわ！」

「そうよね。アルメディア嬢が猫に悪口なんて言えないわよね。この猫バカ」

「最高の誉め言葉ですわ」

私は猫様のために生きているのよ。

猫バカだなんて最高の誉め言葉よ。

って、話が逸れたわ。

「何に怯えていたのかしら？？？」

そういうとヒロインちゃんは「はぁ・・・」と大きなため息をついた。

また、またヒロインちゃんに呆れられた・・・。

「憶測だけど、アルメディア嬢がずっと抱いているナギ様に怯えているんじゃないの？隠しキャラの猫かもしれないんでしょ？なら、他の攻略対象に何かしら影響を与えていてもおかしくはないわ。」

「ナギ様に？こんなに可愛いのに？」

「かわいくてもよ！でも、いったい隠しキャラってどんなキャラなんだろう。こんなにダージキール先生に怯えられるなんて。ルークのヤンデレよりやばいのかしら？」

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