君を好きになった自分が嫌い

好きになるということ

「やっぱり佐野先輩、今日もカッコイイ」

佐野先輩がスマッシュを打つと周りの女子が黄色い声をあげる。

私、伊藤さくらはバドミントン部副部長！

男子部長の佐野先輩に恋をしてます！

でも佐野先輩はめっちゃモテてるし、聞いた話によると好きな人もいるらしいです…

ライバルも多いし毎日毎日嫉妬の日々を過ごしています

「さくら、何ぼーっとしてんだ？」

佐野先輩が話しかけてくれた。嬉しい

ってあーーーーー！！！！！！！！

線審だったの忘れてた…やばい今のインかアウトかわからない…

「ごめんなさいっ！ぼーっとしてて見てませんでした…」

今日は部内戦の日、佐野先輩と山口先輩の試合を線審をやってたんだけどすっかりぼーっとしてたぁ…

「大丈夫だけど次はちゃんと見てろよ！」

やっぱり佐野先輩優しすぎて辛い。山口先輩もやれやれって顔をしてレシーブの構えをする。

うちの学校はスポーツで超強豪校！！

バドミントンは全国大会出るレベル！

バレーとバスケは県で優勝！

そしてバドミントンで全国出るのは佐野先輩と山口先輩のダブルスのペアなんだけど、ちょーかっこいい！！

女子バドはブロック大会で優勝できる程度だから男子バドとは全然比べ物にならないけど、ブロック内では強いって有名！

「黒川中 佐野さん 対 黒川中 山口さんの試合は2対1で佐野さんの勝ちです」

やっぱり佐野先輩強いっっ！

かっこいい！！

「佐野先輩っっ！お疲れさまです！」

佐野先輩はニッコリして

「ありがとな！てか線審ちゃんと見てろよ？」

「わぁあ…ごめんなさい！次はちゃんと見ます…」

佐野先輩はクスって笑って行ってしまった。

佐野先輩怒ってるかな…帰ったらLINEで謝ろっと