『うがう、う、う、ということにゃ』
やましん(テンパー)
『うがう、う、う、ということにゃ』
やましんの生まれた町には、うみうさんがすむ森がありました。
まい朝、編隊を組んで、海に向かい、夕方になると、逆向き編隊となって、帰ってきます。
この地域の寺に伝わる七不思議のひとつに、『空から魚が降ってくる』というのがある、と、母から聞いていました。
しかし、前に買った七不思議を集めた文献では、事項としては、載ってはいましたが、その中に、入っていませんでした。
ま、しかし、うさんは、ウのみにするわけで、なかには、おっちょこちょいの、うさんがいても、おかしくない。
のどに、ひっかかって、『う、う、う、』と、吐き出すのがいても、不思議じゃないかも。
『う、う、う、ひ、ひっかかっ、た、う、う、う、くるし!』
うさぶろが、悶絶して言った。
『ばーか。あそこに、やましんさんがいる。爆撃せよ。』
隊長が指示したのである!
『りょ、りょかい。ばくげきします。目標、やましんさんのあたま。高度500。おーけ、う、う、う、〰️〰️。と、投下。』
標的確認担当の、うごろが叫ぶ!
『落下ちゅう。400…300…200…100…50…30…20…10………あ! やましんさんがころんだ。目標停止。あわ、あ〰️〰️あ、小学校の植え込みに落下。失敗!』
『きさま、ばんめし、ぬき!』
『ひえ〰️〰️〰️〰️。隊長、そらないよお〰️〰️女房子どもがいるんです。う、う、う、!』
『ばか、隊長の立場を考えろ。おれが、内緒で、分けてやるから。』
ういちろが、となりに来てささやいたのでありました。
『にいさん。ありがとう。』
『ぜんたーい。帰着せよお!』
隊長が高らかに叫びました。
地上では、泣いていたやましんを、幼なじみの女の子がなぐさめながら、おうちに連れて帰っていました。
夕日が、たんとかたむき、おふろやかまどのまきの匂いが、町中に、ゆったり、漂っているのでありました。
開発が進み、昭和47年ころには、鵜の姿は見えなくなりましたとさ。
いまも、お寺に記念碑が、残されております。
う、う、う、う、う、う 🦅?
おしまい
『うがう、う、う、ということにゃ』 やましん(テンパー) @yamashin-2
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