400文字の中
静木名鳥
400文字って
「初めましてこんにちは」
「は、初めまして」
目が覚めたら僕は椅子に座っていた。
ここが何処か把握する暇も無く、目の前の少女に挨拶された。
「時間、というか文字数が少ないから手短に言うわね。……あなたは生まれて100文字も書かれていない命。そして余命300文字もない命なの」
「は? え?」
急に意味の分からない事を言われてキョトンとしてしまう。
命? 文字?
考えても訳がわからない。
「まぁ、そんな反応にもなるわよね。もう見飽きたけど。私が話し、あなたが喋り、あなたが考える度、この世界に文字で埋まり、この世界が終わりに近づくの。ごめんなさい、説明しすぎてあなたの余命を縮めてしまったわ。残り……100文字をきったわね。そろそろお別れだわ。最後に言い残した事はある?」
「えーっとー」
長々と話したと思ったら、なんかうながされたんだけど……。
「最後って、僕が死ぬって事? 色々と気になる事はあるけど、とりあえず、さよなら?」
400文字の中 静木名鳥 @sizukinatori
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