戦闘後の一人語り ディアラン

僕は戦う少し前にこの教会に来たばかりだった。片面は崖、もう片方は凄い坂道な山のてっぺんにある教会は今まで孤児院として使われていたらしい。アリアさんやルーナさんが言っていたから本当なのだろう。最果ての地に住んでた民族の血を引いた子の集まりらしい。僕が学校で嫌われていた理由はこの血のせいなのか。そう考えると合点がいった。小さい頃から不思議な力があり、傷がすぐに治ったり階段から突き飛ばされても無傷だったりしていた。これが能力のせいなのだとしたら、僕は不死の能力持ってるのかなと考えてしまうよ。まぁ、それは置いておいて。

教会は煉瓦で作られていて、すごく頑丈そうだ。今は血塗れになっているけれど綺麗にしたら威圧感も増すだろうな。オーウェンさんに案内してもらった教会内は部屋を一つ一つ区切られていて、立ち入り禁止と書かれた看板の場所以外は同じ作りになっていた。何故立ち入り禁止なのかは知らないけども。

「ディアラン。これから一緒に戦うんだけど君は血を見ても動じなかったね。どうしてだい?」

こうアリアさんに聞かれた時に僕は

「見慣れてるからですかね。」

こう答えるしか無かった。まさか母親に鞭で叩かれて血だらけになっていたなんて言えないからね。

おっと時間だ。じゃあ、またね。

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