第33話
『マユさぁ~ん。オークションのぉ~中継はぁ~見てたかしらぁ~?』
「途中までは見てたんですが、途中からドタバタしちゃって見れませんでした。結果を教えてもらえますか?」
プーちゃんがやってきてからドタバタして結果が見れなかったもんなぁ。
結果を教えてもらえるのであれば、教えて欲しいものだ。
今後ももしかしたら作るかもしれないし。
『ん~。おっけ~。結果からぁ~言うとぉ~すべてぇ~落札されましたぁ~。おめでとぉ~ございまぁ~すぅ。』
よかった。
どうやら全部落札されたようである。
まずは一安心かなぁ。
『でもねぇ~。私としてはぁ~もっともっと~金額がぁ~跳ね上がるとぉ~思ったのよねぇ~。飲むとぉ~すぐに効果がぁ~でるしぃ~』
「そうですか。」
どうやらあまり高値はつかなかったようだ。
残念そうに鑑定士さんが告げてくる。
『やっぱりぃ~。誰もぉ~知らない飲むぅ~化粧水だからぁ~躊躇しちゃったのかもねぇ~。
でもぉ~これにぃ~懲りずにぃ~出品してねぇ~。効果がぁ~口コミで広がればぁ~今の十倍のぉ~価格がつくとぉ~思うのよねぇ~。』
「10倍!?そんなに!?」
『ん~。そう思うわぁ~。今回はぁ~残念としか言いようがないわねぇ~。あ、でね~。今回のぉ~金額なんだけどぉ~。7本あわせてぇ~15540ニャールドでしたぁ~。』
「へぇ~。一本あたり、2220ニャールドですか。普通の化粧水が1000ニャールドだから見慣れない飲む化粧水としてはまあまあですよね。」
以外と値段がついたようだ。
これの10倍といったら1本あたり2万ニャールドになる。
2万ニャールドの化粧水かぁ。高いなぁ。
セレブしか買えなくなるのではないだろうか。
『でもねぇ~。このぉ~即効性とかがねぇ~もっともっとぉ~評価されてもぉ~いいのよねぇ~。まあ、今日落札した人がぁ~試してみればぁ~口コミでぇ~広がってぇ~いくわよ~きっと~。』
「そうですね。7本同じ人が落札されたんですか?」
『違うわ~。7本それぞれ別の人がぁ~落札したわよぉ~。でもぉ~皆2220ニャールドのぉ~落札になりましたぁ~。猫様がぁ~作ったってこともぉ~あって語呂合わせでぇ~入札金額がぁ~決まったみたいよぉ~。』
語呂合わせで落札金額が決まったって・・・。
『にゃんにゃんにゃん』ってこと?
でもそれなら『にゃんにゃんにゃんにゃん』で2222ニャールドでもよさそうなものだ
けれども。
「マユ、入札は最低10ニャールドなのよ。」
「あ、そういうことなのね。」
『これにぃ~懲りずにぃ~またオークションにぃ~出品してみてねぇ~。』
そう言って鑑定士さんとの念話はプツリと切れた。
でも、まあ、思った以上の値段にはなったわけだし、よしとするか。
問題は次もマーニャたちが化粧水作りを手伝ってくれるかってことだよねぇ。
メロンソーダ味の化粧水で嫌な思いしちゃったわけだし、手伝ってくれなくなるかなぁ。
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