第37話
日本ではあんまりお目にかかることができないがっしりとした体系のマッチョなお兄さんの冒険者に見られて思わず後ずさってしまう。
迫力あるんだけど・・・。
冒険を生業にしているせいか、目力が強い。
日本ではあまり見かけなかったタイプなだけに、圧倒されてしまう。
「あ、あの・・・。猫様のお話をされていたので気になって・・・。
あ、お酒よかったらいかがですか?」
そう言ってビンの蓋を開けると、お酒の強い香りが漂ってきた。
このお酒結構度数が強いかも・・・。
サラさんにお勧めのお酒くださいって言ったんだけど。
この世界の人たちは皆こんな度数のお酒を飲んでいるのかしら。
「おお!これは、この村名産の猫パンチ!!」
「飲んでみたかったんだよなぁー。いいのか?」
ね、猫パンチ?
お酒の名前?
「は、はい。差し上げますのでダンジョンにいたという猫様の話を聞かせていただけ
ますか?」
私は、冒険者さんたちの空のグラス(木で出来ているようだ)に、猫パンチを注いでいく。
どんな味なんだろう。
ちょっと気になるなぁ。
すると、冒険者の一人のお兄さんが椅子を勧めてくれた。
「立ってないで座りなよ。」
「あ、ありがとうございます」
私は冒険者さんのテーブルに一緒になって座った。
グラスが用意され、そこに猫パンチを注いでくれる冒険者さん。
「「「「かんぱーいっ!」」」」
陽気な声に合わせて一緒に乾杯する。
戸惑いながらも、猫パンチを口に含む。
「っ!!」
やっぱりアルコール度数高い!
口に含んだ瞬間に喉が熱くなる。
「なんだ、ねえちゃん。猫パンチ飲んだことなかったのか?」
「は、はい。」
「パンチが効いているだろう。猫パンチ」
本当に、口に含んだ瞬間パンチが炸裂した感じだ。
猫パンチ強烈っ・・・。
「で?猫様の話を聞きたいって?またどうしてだ?」
「その猫様たちって3匹でしたか?私のところの猫様かもしれないんです。
お昼頃から姿が見えなくって探していたんです」
「ほお。あの猫様たちの下僕ってんかい?ねえちゃんの猫様たちはどんな特徴の猫様なんだ?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます