第2話 船の残骸にしがみつく
僕は掴まった何かに必死にしがみつきながら耐えた・・・・
息が苦しくなってもう駄目かと思った時、急に水面に出た。
息が出来る。
喉が痛い。目が痛い。体も節々が痛い。
大量に海水を飲んでしまって気持ち悪い・・・・
そして荒れた海の波になすすべもなく流される僕。
周りを見ると、船の残骸?が見えるばかりで近くには小舟も他の船も見えない。
そして遠くで船の残骸に捕まってる人が何人かいたけど、とてもそこまで行けそうにない。
行くどころかどんどん離れていく。
僕はそんな中、身体にぶつかってきた大きな残骸?に乗り移る事にした。筏みたいに浮いてる木の板を張り合わせた奴?があって、何とかよじ登った。
当然舵もオールもないからそのまま漂う事に。
気が付けば大海原に一人取り残されてしまった・・・・
近くを漂っていた布を見つけ引き上げ、そこにくっついていたロープで木の板に縛り上げ、何とか風を受ける事が出来た。
そして、余った布は日よけにする事に。
こうしてどこに向かえばいいか分からないまま1週間ほどが過ぎた。
何とかカバンの中の食料と水でしのいできたけど、もう限界。
特に水。
一度雨が降ったので、凌げたけど、もうほとんど水は入っていない。
絶望を感じていると、目の前に何かうっすらと見えてきた。
どんどん大きくなり、それが陸だと気が付くのにしばらく時間がかかった。
こうして僕は1人、生き延びる事が出来た。
父や母、妹と弟は無事だろうか・・・・
もし生きていても、もはや会う事はないだろうな・・・・
こうして僕は、家族と生き別れ、天涯孤独の身となった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます