イケメンには秘密がつきものらしい
風間 シンヤ
1話
俺の名前は田中
そんなごく普通の一般ピープルそのものである俺だが、そんな俺とは真逆の存在に位置する親友が2人いる。その内の1人が……
「
今現在告白を受けてる浅葱
まるで、ラノベに出てくるようなイケメンの条件が全て揃ってる、正にイケメンオブイケメンの晴人。これで、性格が悪かったら、昨今のラノベだとクソ扱いされてるところだが、晴人はこんな平凡な俺にも優しく話しかけてくれるとてもいい奴なので、ここまでいい奴だと、もはや周りの男子もモテる晴人を見て悔しがるより、「まぁ、晴人だもんなぁ〜」という想いにさせてしまう人徳すら持ち合わせている。
さて、話を再び告白現場の方に戻すが、そんな彼だからそれはほぼ毎日と言っていい程告白されている。同級生はもちろん、2年と3年の先輩、あげくには女教師、更には男にまで告白されるという事すらあったという……
そして、今回晴人に挑んだチャレンジャーは、同じ一年でありながら、すでに合唱部で歌姫なんて呼ばれている可愛いと評判の女子である。そんな女子の告白だ。普通の男子なら一発でOKの案件だが……
「ごめん。俺は君とは付き合えない」
晴人は、男子にしては少し高めの声色の声で、その女子の告白を断わった。それを遠巻きにして見ていた俺は「やっぱりな……」と溜息をつく。
それは、晴人が国宝級イケメンに相当するから、この女子では釣り合わないという話ではない。俺は、晴人がどうしても女子と付き合えない理由を知っている……
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