第511話 やあ、久しぶりだね!
シンナーの刺激とペンキにたまりかねたのか、姿を現す侵入者達。
ちなみに、シンナーが、特に肌の弱い部分に触れると、めっちゃ沁みます。
凄い刺激です。
先だって目の事も言いましたが、目に入ったらもう、悶絶物です。
え・誰に言ってるかって?さあ?
「く・・・・やってくれましたね・・・・まさかこんな初歩的な事で、8名からなる魔術師の術が破られるとは・・・・」
姿を現した誰かさんはそうつぶやく。
俺はすかさず目の前に移動する。
「やあ、随分と久しぶりだねえ、えっと・・・・御国台の・・・・誰だっけ?すまんがもう5年前だから、名前を忘れたぞ?そちらの・・・・誰先生かも忘れたが・・・・」
考えても見てほしい。
殆ど、全くと言っていいほど知らない人を、5年前に数度会っただけ。そんな人の名前を、5年経ってどれだけ覚えてるかを。
「私は忘れた事はありませんけどね、口田さん。僕は、知見寺ですよ。そして、こちらは木滝先生です。」
「ああ、そうだそうだ、そんな苗字だったな。で、ここで何してんの?」
「・・・・知っていて聞いてるんでしょ?」
「まあ、多分知ってるけど、勘違いって事もあるし、一応確認したくてね。」
「・・・・クチタ領へ侵攻してきたんですよ、私達は。」
「そうなのか。じゃあ、敵と言う事か?」
「そうなりますね・・・・まあ、本当はこんな事をしたくはないのですが、上の方の意向でね。」
「ふーん・・・・なんだ、それは見損なったな。君の、いや君と木滝先生の指示じゃないのか。」
「・・・・それはどういう意味でしょうか?」
「なあ、君達は、パールメース帝国の王を殺し、国を乗っ取ったんだろう?じゃあ、パールメース帝国の事実上のトップじゃないか。それが、実は上からの指示でしたって・・・・笑ってしまうよ。結果には笑えないけど。」
「言いたい事はそれだけですか?まあ、いいでしょう。僕達は5年前とは違います。木滝先生ともども、人外の力を手に入れました。もはや”神”と言っても差し支えないでしょう。」
・・・・俺はそう知見寺が言った瞬間、目を細め、じっと相手を見る。
・・・・何だ?何かおかしいぞ・・・・鑑定ができないのか?それに?何かに阻害されているな。
「口田さん、もういいですかな。じゃあ知見寺君、準備は終わった。」
木滝先生とか言う輩は何か言ってる。
「あんたも性懲りもなく、いい大人が何やってんだか?」
「あちらでは、美女とナニを散々しましたよ。もうサル並みに。おかげ様で子だくさんですよ。」
・・・・こんなゲスい奴だったか?
「さよなら、口田さん。」
後ろの魔術師?が俺に何かを放ってきた。
吹き飛ぶ俺。
後ろの木にぶつかり、血を流す。
・・・・ふふふ・・・・成功だ。これでもう言い逃れはできまい。
「あれ・しぶといですね、もう一度!」
先程は木滝先生が、今度は知見寺が命令する。
俺は再び明後日の方向へ吹き飛ぶ。
・・・・さあ、俺を攻撃したって事は、しかも怪我させたんだ。
こちらから攻撃できるよね?
「残念だがここまでだ。」
俺は回復魔法を唱えつ、様子を見る。
「口田ってのはバケモンか?」
木滝先生がそう言うが・・・・
「チェックメイトだ!」
一度言ってみたかったんだ。
俺は何処からともかく剣を相当数出現させ、降らせる。
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