第492話 神々の争いの準備に入るそうです
「とんだアクシデントがありましたが、邪神を討つ準備は万端。あと数十年もすれば実行可能ですね。」
え?数十年?そんなにかかるの?今すぐじゃないのかよ?
「心の声が駄々洩れですよ、口田士門。数十年かかるのは、邪神の主神を討つまでの期間ですよ。それ以外のは、早ければ数日後から開始です。」
ノエミがそう言う。
「そうか、珠も沢山あるしな。健闘を祈ってるよ。」
おれは心からそう思い、口にする。
だが・・・・あ?やっぱり?と、ちょっと思ったのが・・・・
「何を言ってるんです口田士門。私を抱いて、子まで作っておきながら、他人事とはいい度胸ですね。」
目が怖い・・・・美女の睨んだ顔は、ある意味迫力があるんだよな。
「どうもすいません調子に乗ってましたお手伝いさせていただきます!まずはお肩を揉みましょうか?」
「・・・・別に凝っておらんぞ?」
「そうか・・・・?ほれ?ここなんか・・・・?」
「あん・・・・ってそこは胸ではないか!」
俺はセクハラまがい?の事をして、その場をごまかし逃げた。
だが、俺が思ってるより、邪神との争いはすぐそこまでやってきており、実はノエミと知り合う前に、既に巻き込まれていたのだった・・・・しかも俺個人だけではなく、口田領もだ。
・・・・
・・・
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パールメース帝国 とある部屋
「皇帝陛下が、崩御なされました。」
ここ最近寝たきりだったパールメース帝国の皇帝が、再び立ち上がる事なく、その長い生涯を閉じた。
病死と言う事だったのだが、見る人が見れが、そこには違和感があるのだが、誰も気が付かない。
そして、その皇帝の傍らに、2人の男が跪いていた。
「何とおいたわしや・・・・」
「残念です・・・・」
2人は、以前皇帝の娘を娶り、子を産ませていた。そして、皇帝にその子を世継ぎと指定させており、この2人がその世継ぎの後見人として、現在事実上パールメース帝国を仕切っていたのである。
たちまち帝国中に皇帝崩御の報が流れ、次期皇帝はまだ幼い”けんいちろう”陛下が即位する運びとなった。
・・・・
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「ふふふ・・・・永かった・・・・やっとここまで来ましたよ、先生。」
「ああ、君も大したものだな。まさかこの大国を我が物にしてしまうとはな。」
「ええ、まあ実力、と言いたい所ですが、殆どこのどす黒い”珠”のおかげでしょう。」
そう言ってこの人物は懐から”珠”を取り出す。
そして、目の前の先生も”珠”を取り出す。
「この珠のおかげで、便利なスキルも獲得できましたし、本当にありがたいですね。で、肝心の”あの方”は何処に?」
「あ、なにやら敵対している勢力に動きがあるらしく、暫くこの地を離れるそうですよ。」
「そうですか。まあ”あの方”も随分胡散臭い方ですからねえ。こんな”珠”を供与しておいて、我々にリスクがないのですからね。」
「ええ、それは同感です。万が一契約でもしようものなら、この身体を乗っ取られる可能性もありましたからね。」
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