第471話 デアさんと対面する

白河さんが用意してくれた部屋は、ごく普通の応接間のようだ。


念の為・・・・白河さんを疑う訳じゃないけど、周りを鑑定してみる。


特に変な事なないようだ。



「君達、コーヒー飲むかい?あ、それともコーラとかの方がいい?」


一瞬世津と三津枝が反応したけど、俺の持ってる異世界売買でいつでも購入できるから、そんなに強く反応しなかったようだ。


また今度何か手に入れるよ?



「じゃあコーヒーで。」



暫くすると、メイドさん?がコーヒーを持ってきてくれた。


暫らく白河さんと談笑していると、噂のデアさんがやってきた。


「デアです。初めまして。」


「口田士門です。よろしく・・・・その、モニターでたまに姿見えてました。」


「ああ・・・・女神を叱ってる時ですか?お尻ぺんぺんかしら?」


・・・・知っててやってたのかこの・・・・神だっけ?


そしてしばらくの沈黙・・・・


「ここでにらめっこしてても仕方ないから、始めようか?じゃあデア、進めてくれれ。」


白河さんがそう言って、デアさんに話をするよう促した。


「あなた達がどこまで知っているか知りませんが、私の事を知っているという事は、それなりに首を突っ込んでしまってるのですね。」


デアさんがそう言ったが、世津が割って入る。


「デアさん、貴女が女神様の上司・・・・なんと呼べばいいのかわかりませんが、女神様より上の立場だと聞いています。そこで、色々あると思いますが、先ずは私は知りたい事があるんです。勇者と魔王、私の場合女勇者と女魔王でしょうか、何ですかあれは。それと、この関係から解放する術はないのでしょうか?」


・・・・しばしの沈黙。


「世津さんでしたか、確かこの世界に女勇者として召喚されたのでしたね。」


「その通りです。」


「そうですか、ごめんなさいね、私はその件には一切関わっていないのよ。」


「じゃあやはり女神様が?」


「あのおっちょこちょいの娘さん、あの子は悪くないのよ?何せ、前任者のシステムをそのまま受け継いだだけだから。そして、少しだけ自分好みにしただけで。」


何か色々問題発言だな。


「・・・・具体的にはどういう事でしょうか?」

「そうね・・・・勇者と魔王、別に勇者じゃなくても、魔王じゃなくてもいいのだけど。この世界の安定のために必要な措置だったのよ、最初は。だけどね、必要だったのは最初だけ。今は正直なところ必要ないのよ。だけどね・・・・」


おや?デアさんが言い淀んでるぞ。何かあるなこれ。しかも、あまりいい事じゃなさそうだ。

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