第400話 現状報告
集合場所と言っても・・・・広くない8か国の国土。とは言っても互いの国への行き来は一日を要する。
遠い国だと、数日は要する。
そこで・・・・各国の代表が常駐する場所に、口田領の一画に・・・・あの沢山避難してきた人々の居る場所に・・・・各国の代表が集まって話し合いが出来る場所を作ったんだが、その場所同士を行き来できるゲートを設け、各国代表がすぐ集まれるようにしておいた。
国家連合という枠組みを行うのだから、いずれ必要だろうし、まあ、ちゃんとした施設が出来上がるまでの臨時なんだけど。
このおかげで素早い情報の共有ができる訳で。
此処が出来た当初は、各国の復旧が最優先で、それぞれの代表だけがやってくるという感じだったのが、今では各々数人引き連れている。
自国の復旧が最優先なのだが、それ以上にこの場の集まりは重要度が高いとの認識らしい。
そこに何で相変わらず俺が呼ばれるのかは、謎なのだが。
結局俺とイベッテが最後だったようで、俺が着席した後すぐに・・・・あ、そうそう、結局バルトサールは完全に俺の部下?みたいな感じで、今はこの議会を仕切っている。
一応、8国の中立的な立場・・・・ではないのだが、彼は今シウテニア公国の大公ではなく、息子に既に譲っている。なので・・・・この議会の中心人物らしい。
ダミアンが国の立場としては上なのだが、彼はボースマ王国の復旧、帝国の対応に忙しく、とてもじゃないが常駐はできない。なので、の人選。
「皆様お集まりいただけたようなので、始めます。先ほど定時連絡で、パールメース帝国の政変がありましたので、皆様にお集まりいただきました。」
ざわつく城内。え?というかまだ誰も知らないのか?
俺が聞く。
「バルトサール、情報が早いな。どこで聞いたかは・・・・まあいいか、帝国が出兵した事だよな?」
え?と固まるバルトサール。
「え?そうなのですか?私が今朝得た情報は違います。」
「あ。あれ?じゃああれか、アウグスティンが廃嫡された件?」
「ええそうです・・・・」
・・・・遅いな、情報が。仕方ないか・・・・俺のは精霊からのダイレクトだからな。
「えと・・・・じゃ俺が説明する?」
「そうしていただけると・・・・どうやら口田様の情報の方が新しいようで。」
・・・・まあ、そうなるか。
「えっと、数日前になるが、アウグスティンが、形の上は敗戦の責を問われ、廃嫡になったと言うものだ。」
「なんと!あいつは嫡男だったはず!じゃあ誰が?」
学友だったダミアンが叫ぶようにしゃべる。
「・・・・帝国には・・・・まだ男の跡継ぎが2人いるようだな。そして・・・・ヴィヴィを含め、女性の皇族が・・・・3人。そのうちの2人だがな、既に嫁いでいて、それぞれ子を授かったらしい。」
更に場内が凄い事に。
「どうやってそこまでの情報を・・・・」
皆驚いてるようだが・・・・ごめん、まだあるんだ、続きが。
「あーそれでだな・・・・今日になって、残りの皇帝の息子2人が率いる帝国兵が、ボースマ王国へ出兵したらしい。」
机がひっくり返りそうな勢いで、ダミアンが立ち上がる。
「そ・・・・それは真でしょうか!そんな情報は全く得ていないですから・・・・あ、口田様を疑う訳ではありません。」
・・・・いや、あんた一応王様だろう?まだ即位してないらしいが・・・・そんな人に様扱いされるのってどうよ?
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