第139話 再びの救出開始

「申し訳ありませぬが、今はスキルの話をする時ではないのでは?」


「これは失礼を。まだダンジョンから帰還できぬやからも多いのでしたね。」


ギルマスでいいか、とエルフの娘さんが受け答えをする。


あ・・・・ボチボチ俺も何か喋らないといけないか?


「俺はもう準備はできている。後どれだけ冒険者が残ってる?」


あ、ひょっとして全滅してるパーティが複数いる可能性あるんだった・・・・



「わかっているだけで、S級パーティは4つトライしていた。うち2つは今此処に居る・残りは2だ。A級とB級は、それぞれ8,15パーティ程と認識しているが・・・・別にダンジョンを攻略するのに、ギルドを通さないといけない決まりはないので、もっといるかも・・・だ。C級以下は把握すらできていない。」



ギルマスが答えてくれる。酷いな・・・・まあ、冒険者は自己責任だろうから、まあこんな扱いなんだろうな。


「・・・・今から出発の準備をしてもいいか?装備は兎も角、消耗品は用意してほしい。回復手段やら、食料やら。」


俺はそれだけ言うと、王様に語る。


「何かありますか?」


「わしも行きたい・・・・」


へ?もっと違う事を言うのかと思いきや、行きたいって・・・・


「父上、無理を言ってはいけません。」


「何を言うか、セリノ。儂が死んでもお前がおるでじゃないか。問題なし!」


「いや、一国の国王がダンジョンに向かうとか、何を考えておるのですか!」


シュンとなる王様。


いや、本当に大丈夫なのか?


・・・・

・・・

・・


結局、救出したパーティは、皆装備が満足に揃っていないので、ダンジョンには行かない事になった。

で、唯一エルフさんが同行する事に。


俺以外のクランメンバーは、マウンテンバイクで再びダンジョンに向かう事となった。

俺は、このエルフさんと、装備の新調をしに・・・・弓を買いに店に向かった。

ミノタウロスとの戦闘で、弓が壊れて・・・・破壊されてしまったらしい。


で、今は親方の店にいる。

基本剣など、鉄や金属の武器を扱うが、弓も扱うらしい。


今回はありあわせの中から使えそうなのを選んでもらった。

矢も使えるのを30本ほど購入。


急ぐので、また後日寄ると伝え、ダンジョンに向かう事に。


このままマウンテンバイクに乗っても追いつけないので、車で向かう事にした。


カバンから出す。


そして、それを見て驚くエルフさん。


「こ・・・これは何でしょうか?鉄の箱でしょうか?」


「これは燃料を消費して動く・・・・車だ。」


「燃料?魔石でしょうか?」


「油だ。油を燃やし、その力で動く。」


「よくわかりません。」


「乗ればわかる。さあ乗って。」


おっかなびっくり乗り込むエルフさん。


シートベルトを装着し、出発する。


時速80キロぐらい出しても大丈夫そうなので、ちょっと速く走行。


びっくりするエルフさん。


「凄い速度が出ています・・・・どうなってるのですか!」


・・・・・そして、もうすぐダンジョンという所で、マウンテンバイクの集団を追い越した。


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