第119話 俺の打った剣がナビゲーターに?

【あ、そうそう、マスターが婚約の証に渡してるあのダガー、ちょっとボクが付け足したから、いい感じになってるよ?】



「あ?何言ってるんだ?何をつけ足した?」


『マスター、付け足した機能は、マスターの目の前に現れる画面のナビゲート機能です。』


うぉ!何だ?いつもくそ女神が出てくるときに見てる画面、そこに何やら女性の顔が表示していて、しかもしゃべったぞ?


何が起こってるんだ?


『マスターはまだこの世界に不慣れな様子。私の上位に当たるロンダーヴ様の要請を受け、マスターの魔力を対価に、マスターの打たれた剣を仮宿とし、マスターが現在閲覧中の画面に常駐し、マスターをサポートいたします。』


「あ、これはこれは、丁寧に・・・・ってどうなってるんだ!!!!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


暫らくご不便をおかけしますが、何卒ご了承くださいますよう、お願い申し上げます。


・・・・

・・・

・・



俺の頭はおかしくなったのだろうか?

目の前に精霊とか言う女の子はいるし、何故か異世界の、目の前に表示が出る画面に、女性が出て喋ってるし。


温かいコーヒーを飲んで落ち着く。


【どう?気に入った?ボクのお友達にダガーを仮宿にしてもらって、暫く色々手助けしてあげるね!】


「今、魔力が対価とか言ってたよな?ボクっ娘さんも俺の魔力を消費してるのか・・・・ってもしかして、俺が眠くなったのは・・・・」


『マスターのご推察通り、ロンダーヴ様はマスターの魔力を糧に活動されています。実体化もマスターの魔力があったればこそ。よい魔力をお持ちですね。私もちょっぴり頂いております。』


・・・・なあ、こんな事勝手にしていいのか?


【ボク達精霊は宿主の精神に直接働きかけるから、本人の知らないうちに、無意識にボク達を求めてたんだよ?マスターは、助けを求めてたんだよ。そして、ボク達がそれに気付いた。】


・・・・よく分からんが、どういう事だ?

悪い事じゃあない?


ちなみに、俺の画面に出てくる女性は、クールな大人な女性だ。

彼女も精霊らしい。


精霊って何だろう?


そして、せつ達も、俺が渡したダガーに、精霊が宿ってるらしく、何やら多分、画面を見ながらおお!とかへえ!とかわあ!とか言いながら確認しているようだ。


・・・・なあ画面の精霊さん?俺がこうやって働きかけてるのは、他の精霊に分かるのか?


『いえ、画面内での交渉、指示等は、たとえロンダーヴ様でもわかりません。』


・・・・そうなのか?じゃあ・・・・まあいいや、思いついたら聞くよ。因みに、どんな事が出来るんだ?


『マスターが大事に隠されているスマホの中のエッチな動画を表示する事が可能ですし、こちらの世界の知識の提供もできます。脱げと言われれば、裸になりますが・・・・』


何だと・・・・?いや、危険だ・・・・罠の臭いがプンプンする。


こうして俺は、未だ分からないまま、変な機能を手に入れたのだった・・

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