第70話 小屋の中
ドアを開け、中を見る。
するとそこには血まみれになり、同じく血まみれの女性?を無理やり抱きしめ、何かを貪り食う男子生徒?の姿と、裸同然の姿の女子生徒が数人いるようだ。
さらに奥では、男子生徒?が・・・・女性?女子生徒?に覆いかぶさり・・・・腰を振っていた。
怯えている女性達。
そして、狂ったように振る舞う男子生徒2名。
奇声を上げながら腰を振っている。
この2人と、女性2人は血まみれになってる。
兎に角2人を止めないと。
しかし、血の臭いがきつくそんなに広くない小屋に、人がすし詰め状態。
頭がくらくらしそうだけれど、何とか堪え男子生徒を引きはがす。
う・・・・こいつ人を・・・・女性を食いながら・・・・
何て事だ・・・・救いようがない。
その場で2人を拘束。
そして・・・・男子生徒に無理やり何かされていた2人はまだ息があったので、使えるか分からないけど、回復魔法で、傷を治療する、というイメージを頭に描き、2人に魔法を使おうとしてみる。
すると、魔法の効果があったのか、2人の血が止まり、傷口がみるみる塞がり、再生されていく。
その効果に驚くとともに、この男子生徒2人の行動に怒りを覚えた。
そして、せつ達が中に入ってきて、俺は、魔法の使い過ぎ?でふらふらになっていた事もあり、その場に壁を背に倒れこんだ。
せつ達は使えるようになったばかりの浄化の魔法を既に使いこなしてるようで、女性達と、小屋に浄化の魔法を使っていた。
綺麗になる女性達と小屋の中。
あ、女性達は裸同然だったな。
急いでカバンから中を出そうと思ったけど、みつえを呼んで、カバンを渡し、必要な布や服を出してもらった。
少し動けるようになったので、一度外に出る。さわが付き添ってくれた。
外では野郎共が小屋の周りを囲うようにして、周囲の警戒をしていた。
それとともに、簀巻きにして外に放り出した2人の処遇をどうするかという事に。
「こいつ、レベルの高かった、奴だよな?何かあったのか?この状況で、女性を犯す、というのは・・・こいつらならそうするんだろうが、犯しながら、女性の身体を食いちぎり、食ってたぞ。」
何がどうなってるんだ?
「師匠、もう1人は追い出した奴です!」
野郎の1人がそう言う。
暫くすると、せつが現れた。
「しもんさん・・・・中にいるのは、死んだと思っていた生徒たちです。話の出来る生徒がいたので聞いてみたのですが、あの日、ゴブリンたちに追われ、数人でここの方へ逃げてきたらしく、その時、数人の男子生徒と遭遇し、一緒に小屋に避難したみたいなんです。」
「よくこんな所まで来たな?」
俺が聞き返すと、せつが
「どうやら車で移動していた7人が、この付近まで車で来ていたらしく、最初は紳士的に振舞っていたようなんですが・・・・突如女性を襲うようになったそうです。そして、先ほど、2人が戻ってきて、今までは襲うだけだったのが、急に女性を噛みつくようになって、おぞましい事に、肉を・・・食べ始めたんだとか。」
・・・・恐ろしい・・・こいつら人肉を食べないといけないほど飢えていたのか?そんな風には見えないけど?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます