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毎日、あの時間帯に胡桃さんが薬局の前を通らないか、私はドキドキしながら待っていた。


仕事中は外を見る機会があまりないので、胡桃さんが通ったかどうか確認できない。

だから仕事終わりに、“まだ帰ってなかったら”という言い訳のような理由を付けて、薬局の前で少しの時間待ち伏せをしていた。


もしかしたらこの道を通らないかもしれない。

あの日はたまたまここを通っただけかもしれない。


だけど。


わずかな期待を込めて、私は胡桃さんの傘を持って待っていたのだ。


そんな私の想いを嘲笑うかのように、何日も肩透かしをくらった。

諦めたいのに諦めきれないのは、何でなんだろう。


今日も、薬局の前で仕事終わりから30分待ってみたけど会えなかった。


まあ、そうだよね。

何の仕事をしているか知らないし、絶対にこの時間にここを通るなんて保証も何もないのだ。


私はため息ひとつ、駅まで歩き出す。

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