第12話 おまけ 水の女神と聖女様
「ちょっとアンタ! 最近聖女様とか言われて調子に乗ってるらしいじゃない?」
食事中に変な女に絡まれた。水色の瞳と髪の少女だ。
「聖女なんて言葉はこの清廉で高潔なる水の女神アクア様にこそ相応しい称号であって、アンタみたいなちんちくりんの小娘が名乗っていい物じゃ無いんだからね。
デビューしたての新米プリーストで魔法もろくに使えないくせに聖女とかちゃんちゃらおかしいんですけど? プークスクス。
大体人間如きがこのアクア様に張り合おうというその根性が気に入らないわ。
まぁどうしてもって言うなら勝負してあげてもいいわよ、結果は目に見えてるけどね。
さぁ、分かったら立ちなさい! あなたが泣いて謝るほどコテンパンに
女神と人間の力の差、得と味わいなさい。そしてこのアクア様に楯突いたことを一生後悔すると良いわ!」
…ご馳走様でした。合掌してエリス様に感謝を捧げ立ち上がる。
「ちょっとアンタ無視してんじゃないわよ、女神を無視しようとか態度デカいにも程があるんじゃ… 痛い!」
変な女が何者かに後頭部を殴られたようだ。
「いったーい、何すんのよカズマぁ! 今この生意気な小娘に教育して… いたーい! 2回もぶった!」
カズマと呼ばれる男は、この変な女の仲間なのだろうか?
「いちいち新人の子に絡んでんじゃねーよ、この駄女神が」
カズマと呼ばれる男はこちらに向けて「すんません、うちのバカがホントすんません」と頭を下げてきた。変な女を引き摺りながらこの場を離れていく
「いえ、人違いでしょうから気にしてませんよ」こちらも微笑みで返す。
「離しなさいよカズマぁ! あの女にはギャフンと言わせてやらなきゃ気が済まなギャフン、ひどーい、またぶったーっ!」
エリス様、仰せの通りに水色の瞳と髪の女には関わらずに徹底スルーしました。
もしあれ以上関わってたら私にも災いが降り掛かって来た事でしょう。
エリス様の慈悲とお導きに感謝を。
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