窓に映る走馬灯
耳障りな音立てて、今日も列車は走っていく
穴の開いたつり革が、少しずつ埋まっていく
その姿を見て、今日が始まる
目の前の人と目が合わぬよう
エンドロールみたいな景色と向かい合う
ふと流れてきたあの風車が、僕の心に風を送った
このまま降りて、近付きたいものだ
そんなことはできないものだ
望まない使命を果たすべきなんだ
動くことのできない体
立ち止まることなく過ぎ去っていく
この時間だけが走馬灯みたいだ
振り向くことなく僕は進む
スーツ色した心を胸に
あの曇り空の下をめがけて
今日も列車は走っていく
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