番外編

新婚旅行の無人島

クラウディアと結婚してその後新婚旅行で無人島でキャンプすることになった俺たち。港で船に乗り無人島へと向かった。


フェリクスとヘンリックが見送りの為に船に同乗し、島に上陸すると


「では殿下…クラウディア様…本当にこの島では2人きりですからね?危険な生物もいませんし…。7日後に迎えにきますので…生き延びてくださいね!」

とフェリクスに言われる。

生き残りサバイバルじゃねっつの!!


「おい、危険な生物いないんだろ!?やめろよもー!」

と、荷物を受け取りフェリクスとヘンリックは手を振りながら去った。


クラウディアはキョロキョロと島を見渡す。島の中央に別荘があるからそこへクラウディアを導くと


「まぁ、館というより木こりの家みたいですわね?小さくて可愛いですわ!初めて見ましたがこれがジークの前世で言う…コテージと言うやつですの?」

と聞く。


「うん、そうだよ!俺が設計に手を貸したからかなり前世のと近くなったな!食材や調理器具も既に運んであるんだ」


「あ…私…料理が上手ければいいのに…」

と俺の嫁がしょんぼり凹んだ。

クラウディアは家事が苦手だからなぁ。


「いいんだよ!俺が美味しいの食べさせてやるから!楽しみにしてて!」

ふっ…文字通り食べさせる!クラウディアとイチャイチャしながらな!!


…おっと!ヤバイ!俺は紳士な男なんだから!

そして俺は部屋に入るとクラウディアに水着をプレゼントした!


ひ、引かれるか!?

クラウディアの水着は白ワンピース型のフリルをあしらったものを贈った。

面積の少なさに驚いているクラウディア。

赤くなり


「こっ、これは!下着では?ジークの前世は下着で海へ行く人が多かったの?」


「いやだから水着なんだよ、いろんなタイプのがあるけどね。大丈夫だよちょっと特殊な繊維とパットも入れといたから水に入っても下着と違って透けないんだ!


それによく考えてみろ!水の中に服みたいなのつけて入ってもまとわりついて気持ち悪くね?だから面積の少ないこういうデザインなの。水の中で着れるモノで水着。それに普通の服みたいなので入ったらその後乾かすのに時間かかるだろ?水着だと面積少ないからその分短縮できる!」


「み、水に入っても透けないんですのね…凄いわ!それに水着にそんな正当な理由があるとは!私下着だなんて言ってごめんなさい」


「そうそう、水着は女の子のは可愛いデザインのものが多いけど男は半裸に膝までのパンツ履いてるだけのが多いな」


「でも…何故胸のサイズまで?」


「うっ!!いやあ…そんな…なんでだろぉー?」

その後こってり絞られる。


「ジーク…2人きりだからこれを着て差し上げてもいいですけど…やはり実用化するには女性には大変な勇気がいりますわこれ!私だからなんとかジークの前だけでは着れると思うのですがやはり本当に恥ずかしさが増しますわ」

と赤くなるクラウディア可愛い!


「う、うーむ、やはりなぁ…そもそも水辺で水着を着て遊ぶと言う発想がないんだよなぁ。この世界。あってもこの世界の水着は服みたいなやつだろ?うーん、文化進化の違い…」


「ですが、デザインは可愛いと思いますわ…」


「だっろう!?そりゃディアに似合いそうなのを俺が考えたんだから似合わないわけがないんだ!!」


「あっあの…ジーク…私着替えてきた方がいいんですの?」

と恥ずかしそうに言うクラウディアが可愛すぎる!最高!


「海に入る時でいいよー!クラウディアはそう言えば泳げるの?」


「海ではあまり泳いだことはありませんわ。だって塩でベタベタしますもの…普通は湖で泳ぐのです」

と言う。成る程なー。


「じゃあ、今日は海辺で追いかけっこでもする?」


「え?何ですかそれ?また前世知識?」

俺は赤くなり


「いやあ、だってさあ…海辺で恋人達は待てーとか言って追いかけっこして捕まえて一緒に夕日見てキスするっていう定番のねイチャイチャがあるんだよー…」

と言うとクラウディアは流石に呆れた。


「何故追いかけっこをするのか意味が判りませんわね…それに恋人ではなく今は夫婦ですわ!」


「…はい…」

と俺はしょんぼりした。


「まぁやってあげないことはありませんわ!ジーク!では全力で逃げてくださいね!?」


「えっ!?」

と俺たちは夕方になると砂浜に移動して


「それではジーク位置について!」


「なぁ、ディア!?なんかこれ違くね!?」

しかし


「用意!ドン!ですわ!!」

と追いかけっこスタート!!とてもキャッキャッウフフじゃないし!

全力で髪を剣に変えたクラウディアがザグザグと砂浜を刺しながら


「お待ちください!ジーク!!」

ともはや妖怪みたいに全力で追ってくるから俺も全力で回避しながら逃げた!

だから違うううううう!!これ違うううううう!!追いかけるの俺の方なのに追いかけられてる!!


ついに足首を髪の毛が巻きついて俺は砂浜にずっこけた!


「うふふ!私の勝ちですわよ!!楽しい訓練でしたわ!」


「いや訓練じゃねぇから!!」

夕日が綺麗になり2人で眺めて


「ジーク…あのっ…それでいつキスをするのです?」

と聞くから可愛い…。


「今だよ…ディア…」

と俺は可愛い嫁を砂浜に押し倒しキスした。



それから手を繋ぎコテージに戻り俺は夕食を作った。そう…西の国でいろいろとこれは!って思うスパイスを集めまくり俺はそのレシピを完成させた!本物になるかは判らないが前世俺はよく弟たちに作っていた、


「これが!カレーライスだ!!キャンプと言えばカレーライスだからなっ!!」

とドンっとカレーライスをクラウディアの前に置いた!

彼女は初めて見る謎の料理に驚いた!


「カレーライス…す、凄いですわ…何か…ライスというものの上にかかっているソース?から香ばしい匂い…」


「カレーライスは健康にもいいんだぞ!?ストレスなんかにもいいんだ。カレーライスは万能薬とも言われているからな!味も大人から子供まで大好きなんだよ!」


「まぁ…で、ではいただきますわ!」

と手を合わせてクラウディアはカレーライスを一口食べるとキラキラと瞳が輝いた!


「なっ!何?これ…美味しいですわ…少し辛さがありますけど、それがまた絶妙な美味しさの引き金となり口の中を蹂躙!野菜達もこのソースと絡み合いダンスを踊っていますわ!そしてお肉も忘れてはならないですわ!噛み締める毎に幸せのハーモニーが聞こえます!ま、まさに革命ですわ!」

とひく麻呂さんみたいな感想をもらした。


「ははは!おかわりもあるからね!カレーは作り置きが出来るんだ。今日より明日のも美味しくなるぜ!」

と言うとクラウディアは早速おかわりをねだり、


「カレーライス大好きですわ!!」

と嬉しそうに頬張った!


夕食が終わるとお風呂から上がった可愛い嫁とイチャイチャして眠った。

朝食はお味噌汁とご飯に納豆に卵焼きを出してみる。

それにもクラウディアは涙をしていた!


「やだ!もう!美味しいですわ!このスープ!ジークの前世ってほんとに美味しいものばかり!羨ましいですわ!私亡くなったらジークの前世の国に転生したいですわ!」

と言うから、


「んじゃ、俺もそっちにまた転生してまたディアと結ばれたいよ!」

と微笑むと赤くなるクラウディア可愛い!!


それからクラウディアと水着を着て海に行く。

クラウディアの水着姿は予想以上の異常な美しさで俺はまた鼻血を止める力を使う羽目になった!謎のエフェクト見えるし!


「ディア…やはりこれはダメだな…これは商品化できないと言うか、売るにしても夫婦や恋人間だけで楽しむものにした方がいいかもしれない…コンちゃん辺りに売ったほうがいいな…ディアが可愛すぎてダメだ!人前に見せるなんて無理だったわ!」

と俺が言うと


「ま、まぁ…ジークったら…そ、それは嬉しいですが…折角海で泳ぐ為のものなのだからほら、入りましょう」

と誘われて入る。そしてクラウディアは近くの島まで競争致しましょうと全く近くではない島を指差しまた用意ドンされてしまった!!

俺が負けたのは言うまでもない!


「うふふ!私の勝ちですわ!!」

と嫁が嬉しそうなのでいいか。


夜はキャンプをする。コテージから少し離れた所で俺はバーベキューをした。


「これは…サバイバルみたいですわね…訓練中よくやった方法に似ています!」

と言う。どんな死地を潜り抜けて来たのだろうか?しかし特製ソースを作りつけて食べてと言うとまたキラキラと輝きながらクラウディアは嬉しそうに美味しいと頬張った!


なんか餌付けてるみたいになった。

夕食後はちょっとした遊びをしてみる。

そう、オセロを作ったのだ。

この世界にはチェスがあるがオセロは無かった。から作ってみた。商会に売るかどうかはクラウディアと遊んでから決めようと思った。

クラウディアはどっぷりハマり圧勝した!


「ジーク!面白いですわ!もう一回やりましょう!」


「はは!これは売れるな!でも程々にしような?俺とディアの愛し合う時間減っちゃうし…」

と言うと彼女はまた照れて可愛い。


それから綺麗な貝殻を拾って首飾りを作りこれは売れるかとか議論を交わした。貝殻に絵を付けて貝殻アートもやってみたら


「これは売れますわ!!というか、ジーク器用ですわ!絵は独特ですが売れますわよ!」

とクラウディアが目を輝かせたのでこれも一応採用。ちなみに漫画チックな可愛いデフォルメ猫を描いてみたから女子受けはしそう。この世界は絵画ばっかりだもんな!

と非常に有意義な休暇を過ごした。

もちろん夜は愛し合った。


7日後にフェリクスとヘンリックが迎えに来ていろいろ商品化する物を見せたり話したりすると


「殿下…あんたら何新婚旅行でも仕事してんの?アホですか?」

と言われたので


「はあ?ちゃんとメチャメチャイチャイチャしたけど?夜とか」

と言うと


「はあ?夜だけ?やはりアホなんじゃないですか?」

と言われてこの世界の新婚さんは早く後継を残す為、子作りに昼も夜も朝から晩までイチャイチャぶっ通している風習を知って若干引いた。流石恋愛ジャンル世界である。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る