エピローグ【五反田駅】
別に悪いことをしたわけではないが・・、五反田駅に電車が到着して逃げるように電車を降りたヒロシだった。改札に向かいながら先ほどの女性が自分に挨拶をしたシーンを思い出していた。
「(いやいや、言えなかったことを言って貰ったのは俺の方で・・。というか先に彼を注意した彼女に対して煮え切らなかった自分が恥ずかしい・・。
さらに”お世話様でした”と古風に話す女性に感心して・・、で、気がついたら車内の当事者が自分一人になっていて・・暫く沢山の視線を感じて・・、おいおい、みんな俺を見ないでくれ。ヒーローでもなんなでもない・・。なんか俺って小さい奴だなぁ。)」
行き場のない恥ずかしさが残っていた。秋の澄んだ外気をもう一度深く吸い込み、「ふぅ~ぅ」と吐き出し、
少々気を落ち着けて次の顧客に向かうヒロシだった。
(了)
人間模様2 山手線のポケモン野郎 herosea @herosea
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます