第7話 サンタさん。

 僕は小3の時にサンタさんを小さな子にゆずることにした。友達の家でそんな話が持ち上がり、我が家でもそろそろそうしようという事になった。


 代わりにパパとママがプレゼントをくれるって言うから、まぁいいかなって思った。でもさ、サンタさんからもらえた方が神秘的な気がするよね。


 とはいえ、僕もお兄さんになってきた訳だし、サンタさんの負担も考えるとさ。ね?


 こうして、この2年はパパとママからプレゼントをもらっている。少し早くもらえたりもするから、それに対してはラッキーだし満足もしている。


 だけど、友達が言うんだ。

「サンタクロースってお父さんだぞ」って。


 えぇー!?マジで!?

 驚いてママに聞いてみたら「違うよ」って言われた。でも、周りの友達は結構何人も言ってたから

「ねぇ、嘘とかつかなくていいから。パパなんでしょ?」と何回も聞いてみた。でも、何回聞いてもママは違うって言うんだ。


 ……。

 ひょっとして、家には本当にサンタさんが来てくれていたのかも……?


 いやいやいやいや、みんなが言ってたじゃん!

 サンタさんはパパなんだってば!!


 でも、ひょっとして……。

 確かにうちのパパはそういうのしないタイプだし。


 サンタさんは本当に来てくれてたのかも!?


 でも……。

 

 僕の中でこの葛藤はまだ続いてる。


 だって、サンタさんが本当にいる方がわくわくすると思わない?


 例え僕のところには来なくても、どこかにはいるって思うと楽しい気分になる。


 あー、でも半分くらいはプレゼントがもらえるなら何でもいいか!!って思ってるんだけど。笑



 あ、この話は内緒だからね。

 

 約束だよ。




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